犯行動機

 雪、気温はマイナス8度.低気圧が北寄りに抜けた影響で石狩湾で発生した雪雲が石狩平野に流れ込み大雪を降らせた.この影響で新千歳空港を利用する人を乗せた飛行機が飛べず、空港で一夜を明かす人が大勢いたようだ.
 この雪は、午前中は降りやまなそうなので、今日も一日空港内は混雑するだろう.ちょうどお正月明けということで空港を利用する人が多かったことも混乱に拍車をかけたと言える.
 こんな時に去年のような地震が来れば大変な被害があることが予想されるのでできるなら地震が来ないことを祈るばかりである.

 
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 原宿で大量殺人をもくろんだ犯人が、犯行動機を供述しているらしいが、この理由をにわかに信じることはできない.なぜかというとそもそも大量殺人の動機と死刑制度は結び付かない行動だからである.大量殺人を犯せば今の日本では死刑になる.今回の犯人も結果次第では確実に死刑になったことだろう.その結果を見て国民が死刑制度廃止を望むだろうかということである.多くの命を奪ってまで死刑制度の廃止を望むのは、被害者の遺族にとって怒りを増幅するだけである.

 マスコミもこういったニュースを流すときに、どのような意図で流すのかそれが知りたい.本文を読む限り犯人の主張に対して何の解説もしておらず情報の垂れ流しを行っているだけである.この記事を読んで、これを書いた記者は、死刑制度に反対と思って記事にしているのか死刑制度に賛成しているのか何もわからない.
 本当の動機は何なのかそれを知りたいのだが、この動機の信じられなさに記事を読んで犯人というよりもこの記事を載せる判断をした新聞社疑念を感じる.犯人が適当な供述をしたとしてそれがフェイクの可能性も存在するのだからそれをそのまま記事にすればフェイクニュースの範疇になるのではないかと思うからである.
 真実は、犯人しか判らないし、もしかすると犯人自身も犯行を犯したときの動機を忘れている可能性がある.忘れているからこそ時間が経てば語る言葉に本当のことが含まれる割合が減じていく、それは、過去の記憶を美化することがあるように人間の持つ性質のようなものである.

 いつも思うのであるが、犯行を犯した犯人の動機は単純でなければ世間は納得しないことが多い.動機が複雑であればあるほど事件を語るものは相手を納得させられなくなる.そのため、その間に入る人間は事件の犯行動機を世間が判りやすいように介入するのだがそれが過ぎれば本当の動機は曖昧になり、世間が受け入れやすい偽の動機が生まれてくる.小説のようにできていれば良いが殆どの事件がそれが判らずに人の記憶から消えていく.