人間という蝉

 曇り、気温はマイナス9度.冬型の気圧配置でところにより雪が吹き、吹雪くところがあるが、概ね平穏な天気の予想である.

 それでも北海道の周囲に低気圧が発生し、穏やかな日はなさそうで常に雪が何時降り始めるか予想がつかない状況である.

 それも北海道上空をすっぽり覆うように寒気が居座っているからで、この寒気が移動しない限りこの寒さは終わらない.ここ一月は、この寒さから逃れられない.

 

 

newswitch.jp

 

 地球環境の温暖化への進行は、不可逆的に続き、止まることはない.北極圏や南極の氷河は融け続け、何時かは両極にある氷河はほんのわずかになる.

 両極の氷が融けるのは、異常気象の直接の原因ではないが、それにより起きた事象は地球温暖化に拍車を掛ける結果となった.

 この先、海面は限りなく上昇し多くの陸地が海中へと沈む.両極に以前と同じような巨大な氷河がまた完成する時は、人間にとってはとてつもなく長い年月である氷河期を迎えないとできないだろう.

 その時は、人類が絶滅危惧種と呼ばれるほどの人口しか残らないかもしれない.その時までに他の惑星に移住することなど叶わぬ夢と言わざる負えない.

 

 間違いなく地球環境はこの先短時間(人間の一生と比較すれば長い時間)に激変する.その激変に対応する能力は人類には残念ながら備えることはできなかった.人の一生があまりにも短く、100年後の未来のことなど考えて生活できないことが原因である.

 蝉が7年間の眠りから覚めて直ぐに死ぬことなど考えて生きているわけではない.それが定めと考え土の中から這い出てくる.そして、その短い期間に生殖行動を行い死んでいく.

 土の中に潜った後に、その土の上に巨大なコンクリートで蓋をされたとしても、土に潜るときにはそれを予想しない.本能のまま生きるだけである.

 

 人間もまた、蝉と同じで自分が生きている間のことを考えるしかできない.その先を予想して生きるのならこんな生き方をだれもしない.

 それが出来たら、これからの人生を悲観して大勢の人が自分で自分の命を断つことだろう.