曇り、気温はマイナス1度。
他移動上空に低気圧があり等圧線はやや混んでいるために北寄りの風が強く道内に吹き込んでくる状況。そのため今日は日中も気温が上がらなく12月の時期の気温となる。その代わり晴れ間は多そうである。
日本では禁止されている安楽死であるが、すでにオランダ 、 ルクセンブルク 、 ベルギー 、 カナダ 、コロンビア、スペインなどでは認められている。今回、新たにイギリスがそれに加わろうとしている。
この辺り安楽死を望む人の心境が分からないため迂闊なことは言えない。例えば苦痛を麻薬でも抑えられない状況にある人が少しでもその苦しみから逃れるため希望するとしたら傍で見ている人間は安楽死を望むかもしれない。
日本では、殺人罪で裁判で問われた事件が既にある。安楽死は法律では殺人罪の範囲にあり判例の中でその殺人と殺人ではない境界が示されただけである。
過去に起きた東海大学安楽死事件の裁判があり、最高裁まで争われ被告に懲役2年執行猶予2年の判決が出た際に安楽死が許容される4要件が示された。
（１）耐え難い肉体的苦痛がある（２）死期が迫っている（３）苦痛を除去、緩和する方法がほかにない（４）患者の明らかな意思表示がある
これが裁判で示された犯罪に問われない要件と示されているものである。
ALS女性 嘱託殺人事件 2審も医師に懲役18年の判決 大阪高裁 | NHK | 大阪府
ALS女性の安楽死は嘱託殺人とされ高裁で懲役18年という判決が出たばかりである。その際示された安楽死を認める要件は以下に引用する。
【前提となる状況】
まず前提として、
▼病状による苦痛などの除去や緩和のためにほかに取るべき手段がなく、
かつ、
▼患者がみずからの置かれた状況を正しく認識した上で、みずからの命を絶つことを真摯（しんし）に希望するような場合としました。【要件1 症状と他の手段】
そのうえで、医療従事者は、
▼医学的に行うべき治療や検査等を尽くし、ほかの医師らの意見なども求め患者の症状をそれまでの経過なども踏まえて診察し、死期が迫るなど現在の医学では改善不可能な症状があること、
▼それによる苦痛などの除去や緩和のためにほかに取るべき手段がないことなどを慎重に判断するとしました。【要件2 意思の確認】
さらに
▼その診察や判断をもとに、患者に対して、患者の現在の症状や予後を含めた見込み、取り得る選択肢の有無などについて可能な限り説明を尽くし、それらの正しい認識に基づいた患者の意思を確認するほか、
▼患者の意思をよく知る近親者や関係者などの意見も参考に、患者の意思が真摯なものであるかその変更の可能性の有無を慎重に見極めることとしました。【要件3 方法】
また、患者自身の依頼を受けて苦痛の少ない医学的に相当な方法を用いるとしました。【要件4 過程の記録】
そして、事後検証が可能なように、これらの一連の過程を記録化することなど、あわせて4つの要件が最低限、必要だとしました。
この事件の場合、安楽死を行った医師が全ての要件を満たさず簡単な意思確認で実行したことが罪に問われた理由である。医師は時に病気の患者の前で優越感に浸ることがあるのだろう。それは患者の命を預かり更に治療法の如何では患者の余命を左右することができるがための影響だと思う。これは医師が引き起こす医療事故に共通することであり全ての医師が人格者ではないことを表している。その玉石混交の医師の中に安楽死を拡大解釈する医師が混じっている場合取り返しのつかないことになるわけで軽々しく安楽死を話題にできないといえる。安楽死ではないけれど既に患者あるいは代理人の承認のもとに積極的治療を施さないという行為は医師側に認められている。果たしてそれ以上の権利を医師側に認めるかという議論も必要だろう。自分の経験から言えば安楽死法案が日本で承認されればそれを拡大解釈して安易に治療を放棄し結果的に安楽死に導く医師が少なからず存在すると思う。
