泊原発

 曇り、気温は12度。

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 東の高気圧と西の低気圧の狭間に北海道はあり等圧線が混んだ形となっている。そのため今日は徐々に天候は悪化していく。その分南からの風の影響で気温は比較的高い状態が続く。

 

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 北海道電力泊原発3号機が原子力規制委員会によって新規制基準に適合しているとする審査書案を了承した。これで事実上再稼働の開始が決まったといって良い。この問題北海道民として考えなければならないことは2つある。

 一つ目はもちろん原発の安全性である。もし、今後東日本大震災のような津波泊原発を襲い安全に停止できるかということが重要である。新基準はその東日本大震災後起きた福島原発の事故を教訓に作られたものであり、それに適合しているとするなら同様な災害が起きても大丈夫だと国が保証したことになる。それ以上に安全性を求めることは既に感情論の領域に入ってしまうわけで賛成派、反対派の合意はあり得ないことになるため、議論の前に技術的に安全性が確保されていることを前提に議論を進めなければならないだろう。今回の原子力規制委員会の判断が出たばかりなので両者がそれを受け入れることが重要である。

 2つ目は、やはり原発を運転する北海道電力の問題である。北海道新聞もその点を取材し積極的に記事にしている。どんなに安全なものでも間違った方法で使用すれば危険なものになる。これまで記事にされた泊原発に関する事故について北海道電力の対応は危ういものがあるのも事実である。日本の電力業界が起こしてきた不正な行為は国が推し進める事業の影で甘い汁を吸おうとする利権屋を中心とする輩が跋扈してきたことによる。その影響を受けて電力会社自体もその渦に飲まれ続けてきた体質が福島原発の事故を引き起こしてきたのも事実である。その体質が新基準に合わせて変わってきたかどうかが北海道電力に問われることである。その点については今後の姿勢を見る必要がある。

 

 北海道の企業は、社会情勢の変化と共に栄枯盛衰を重ねてきた。その典型が北海道電力である。一時期学生が就職したい企業のナンバーワンを長らく続けていたが近年の電力自由化原発停止の影響を受け企業の体力はやせ細る状況に陥っている。泊原発の再稼働で再び道内の有力企業として復活できるかは今後の行く末を見守るしかない。同じ北海道を代表する企業のJR北海道は赤字の増加と共に安全性の確保に対する不祥事が続いている。安全性の確保が重要なインフラに関連する企業は、少なくとも企業の業績が悪くてはそれを担保できないことが往々にしてある。安全性が確保するためにはそれなりの体制が大きなポイントであることは間違いない。