今日の空は、一面に牛乳を溶かし込んだような乳白色に染まっている。その濁った中から太陽の日が差し込む状況である。
聖火が世界各地を走り中国を目指している。そしてその映像には必ずチベットにたいする中国の姿勢に抗議する反対デモが映る。まさしくこれはプロパガンダである。
それに対して中国は、自国民に対して映像を処理して流しているようである。
今となっては数少なくなってしまった社会主義国家の姿を全世界にお披露目しているといったところである。
これは、チベットに対する支援の意味合いが表に立つ事柄だが、実は、イデオロギーの対立でもある。
自由主義国家の自由と、社会主義国家の自由、同じ漢字の自由でもその主義主張によってはその意味合いが変わる。どちらの自由が正しいのかということではなく、どちらの自由が支持を受けることができるのかという戦いである。
中国にとって、今の状況が国民に自由が最大限与えられると信じているから国が存在する。もしそれが無ければ国は滅びる。
今回、オリンピックも先行き不透明だが、中国経済も先行き不透明である。もし、オリンピック後に経済破綻が起きれば、このオリンピックイヤーは、世界の歴史に残る年になるはずである。
少し話題が変わるが、ダライラマ14世が日本を訪れている。その映像に映る姿は、普通のおじいちゃんに見える。まさしく人間である。
そしてそれに付き添うように両脇を固める人の中に何やら映画の「少林寺」に出ていそうなボディガードいた。