健康は誰が守る

今日は、朝から快晴である。雲ひとつ無い空は青くどこまでも高く存在している。その向こう側に宇宙があるとは信じられないほどである。


 後期高齢者医療制度。混乱していると伝えている。この制度が年金から天引きされるという取り逸れのないやり方は、頭の良い役人の考えそうなことである。
 これは、サラリーマンの所得税や健康保険などの金額を給料から自動的に天引きすることでサラリーマンから税金やものものを納めているという意識を薄れさす素晴らしい手段である。
 更に、企業が納税や保険料の手続き事務を代行してくれることで国の事務量を減らすことができる。これがプロの事務屋を国が育てられない原因にもなっているかもしれないが。

 この後期高齢者の保険料も、老人が各々個人で納めさせる方法をとった場合、未納率は極端に跳ね上がることは間違いない。更にその納める金額の多さに高齢者から反発が起こるのは必死だから政府もこれは良い方法だと思ったことだろう。

 この制度、自分は反対しない。高齢者にも相応の負担が望ましいと考えるからである。更にいえば、長寿国家を維持するために相当の医療費が使われていることも間違いない。
 現に他の国なら治療をしないであろう症例にも多顎の費用を掛けて延命しているのが現状だからである。その負担は、誰かが負わなければならないからである。

 しかし、その負担割合が少し低所得者に対してつらいのは間違いない。最低年金で暮らしているお年寄りが、その中から負担するのは感覚的に年金を減額された気持ちになるからだろう。もう少し、年間所得による負担割合の累進性が有っても良いと思う。

 例に挙げるなら、国会議員である。自分たちの年金は保証された状態でおきながら、庶民に負担を求めるやり方は、貴族階級そのものである。そしてそれが代々受け継がれる特権階級になったとしたらそれも問題である。

 バランスの良い負担を作り出すのは大変である。それぞれに自分たちの負担割合に不満を持つのは当然だからである。

 徐々に、自分の健康は、自分で守る時代になってきた。体の具合が悪いからといって直ぐに病院に掛かれというのではない。まず少々の体調不良でも、回復できる体力をつけることが大切である。それが、国民の健康を守り、医療費の膨張を抑える一番の方法だからである。