万物の法則

曇り空。東の空が赤く染まっている。昨日からの暖かさは、今朝も続き外をコート一枚で過ごす事が出来る。週初めに積もった雪は、日陰も合わせて消えてしまった。根雪も本当にクリスマス頃になりそうである。 12月の朝は、本当に遅い。夏なら起きて直ぐの時間ならもう既に朝日が昇っているのに、今なら本当に真っ暗である。当たり前といえば当たり前の事実なのだが、冬至に向かってまだ夜明けは遅くなるわけである。 この当たり前と受け止めてしまう事実は、本当に当たり前なのか?常に疑問に思う必要がある。それが科学的に立証された事実として教えられたとしてもその確かさを自分のものにする事が重要なのである。 例えば本当に地球は、太陽の周囲を回る軌道において地軸は傾いているのか?そもそも地球は太陽の周りを回っているのかという疑問である。こういった事を自分の中で消化しながら生活を続けていくというのは中々大変な事ではある。  例えば、人間は丸い地球の上で生活している。自分が生活しているところが、上下で言うと上向で正しい位置にあるとしたら、地球の反対側で暮らす南米の人たちは何故下向きに落ちてしまわないのか疑問に思わないだろうか? その答えが現実に落ちないからというのでは答えにならない。それならむしろ地球は丸くなく平らだと考えた昔の人の方が考えた地球は平面でどこかに果てがあり断崖絶壁が存在するとの考えの方が合理的だっただろう。  それは自分の生活を説明する上で考えた合理的な原理だった筈である。それがあって始めて自分の存在が確かめられたのだろう。しかしその合理的な方法も、破綻する日が来る。人間が活動する範囲が広がるとともに地球が平面であるとする考えでは説明できない事象が出てきたからである。 では、地球上に人が生活できる引力とは何か?それも現実生活では当たり前だが、それを納得するのは非常に難しい。物が上から下に落ちると表現するが、本当は、物が地球に向かってふっつくという表現が正しい。人間が地面から飛び上がり着地するのも引力があるから起こりうる事象で、もし引力が無ければ宇宙に飛び立つ事になる。 さてそういった科学で証明された事実も、人の思い込みを解決する事は出来ない。例え日本人の九割の人が納得する事実だとしても、1割の人がそれは事実ではないと考えるひとが居るのである。その一割が居るから科学は発達したのだろう。 しかし、間違った一割の思い込みが九割の人の生活に影響を及ぼすことも事実である。 そういえば、TVで前世だとか因縁だとか守護霊などという番組をやっているが、あれも信じている人が多ければ、それが事実となってしまう怖さがある。 あれは、科学的に証明できない事が事実の証明だと言い張る。そもそもの出発点が違えば論争はすれ違う。 そのギャップの差を狙って番組を作っているなら良いが、それが真実だと思って番組を作っているのだとしたら、あの放送局の見識を疑うことになる。