DNA

 空は乳白色の雲に覆われ、時折スプレーされたような雨が風に乗り体に吹き付けてくる。この雨は、昨日の夜からのものである。

 今までの快晴が嘘のようにここ数日天気は悪い。更にそれに伴って寒さも冬に逆戻りしたようである。既に本州では、桜の開花が始まっているが、北海道は、桜のさの字も見当たらない。

 今日の気になるニュースは、

産経ニュース(http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090421/trl0904212257022-n1.htm)引用

DNA型鑑定の「万能神話」揺らぐ 足利事件で 

 栃木県足利市で平成2年、4歳の女児が殺害された「足利事件」で殺人罪などに問われ、無期懲役が確定した元幼稚園バス運転手、菅家利和受刑者(62)の再審請求即時抗告審で、東京高裁が嘱託した再鑑定の結果、菅家受刑者のDNA型と女児の下着に付着した体液が一致しなかったことが判明した。今月末にも再鑑定結果の最終報告書が同高裁に提出される見込みで、DNA型が一致したとする捜査段階での鑑定結果を有力な証拠とした確定判決が覆り、再審開始の可能性も出てくる。

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 この事件の記憶はある。幼稚園のバス運転手という職業で、その関係で幼児に犯罪を犯したのだと当時は考えていた。

 今日のTVでもやっていたが、その当時のDNA鑑定が証拠となり有罪判決が下されたものだと思う。それが最新の鑑定技術を用いる事でその結果が翻るという事は、驚きである。

 これがもし本当だとすると、真犯人は別にいるということになり、その犯人は、また同様の犯行を繰り返す可能性があるということである。さらにもし無実となった場合、冤罪で捕まった受刑者の方の心境を思い、もし自分がその立場ならと思う。

 科学の進歩は、もしかすると無実の罪で服役した方や、或いは、極刑になった人の冤罪を晴らしてくれる可能性がある。既に亡くなった人の人生は戻す事は出来ない。

 いくら警察組織が優秀でも、100%犯罪を解決する事は出来ない。その上解決したと思った事件でも真実は違うということが起りうるわけで、今一度警察の捜査能力の向上を願うばかりである。

 

 また、本当に犯罪の無い社会が来る事を願うのみである。