インフルエンザ

 朝の陽ざしを浴びて後ろを振り返ると自分の影が50m位伸びている。朝なのに夕暮れを思わせる景色である。気温は、零下になっている。


 最近、自分の住んでいる地域にも風邪が流行りだしたようだ。それと同時に道内でもインフルエンザの流行の兆しを見せ、病院にも予防接種を受ける人が大勢押し寄せている。

 去年の新型インフルエンザの影響が今年も現れた状況である。インフルエンザの流行を防ぐにはワクチンが有効とされているが、去年の流行に際しどの程度有効だったか科学的評価が欲しいところである。それが無ければ壮大な無駄を毎年行うことになる。

 ところがこのインフルエンザワクチンの有効性は簡単に求めることはできない。何故ならインフルエンザウィルスは、変異を繰り返しているからである。

 例えば、天然痘のワクチンなどは、その効果があきらかであるが、それと比較するとインフルエンザウィルスは変異を繰り返すことと異なる型が多く存在するため、ワクチンを流行に合わせて製造し人に接種するのが難しいという事情がある。

 だから結果的にワクチンの効果を判定することが難しいという所以である。

 まずインフルエンザに対する予防というのは、普段生活している状態では困難なものである。仕事や学校があればやはり人ごみに出向かなければならないし、どこかでインフルエンザに罹った人と接触する可能性はゼロではない。

 それを考えるなら、やはり予防接種と普段から健康的な生活を送り、罹患しても症状が軽く済むようにするしかない。ただし、健康的な生活を送ることもそれなりに難しく、健康的な生活をしていたから症状が軽いというならその通りなのだが、人間の免疫機構の良しあしに関わるため個人差がある。

 それで自分はというと、ここ何十年インフルエンザに罹ったことが無いといえる。風邪には掛かるが、インフルエンザ症状ではない。軽い症状で済んだ可能性があるが、それなりに免疫を毎年獲得している可能性が高い。予防接種も去年強制的に医療関係者に接種が義務付けられ、更に今年も接種が半ば義務の様になったため、予防接種は受けているが、それまでは一度も予防接種を受けたことは無い。

 何も自慢するわけではなく、罹らなかったことを幸せに思う。今後年齢が高齢化すばするほどそれなりに免疫力が落ちる可能性が高くなる。これからが、インフルエンザに対する備えをしなければならないともいえる。

 今年、早々にインフルエンザや風邪に罹った人は、無理せず自宅で療養してください。それが究極の流行を防ぐ手段となります。