ラウルから始まる話

 快晴、気温も朝方寒いくらいだったが、7時頃になると外気温もぐんぐん上昇を始めた。

 既に遅咲きの桜も、花弁は散り終わり桜の木の見分けがつかなくなってしまった。


引用 ディリースポーツ(http://www.daily.co.jp/newsflash/2012/05/13/0005050892.shtml

 サッカー元スペイン代表のFWラウルがカタールアル・サッドへ移籍することが決まった。選手はすでに現地入りして試合観戦するなど新生活の準備を進めている。近く入団会見が行われる見込み。

 昔のJリーグが始まった時を思い出す。あの頃は、既に引退した有名な外国選手が加入してJリーグが盛り上がった時期があった。しかし、来日した選手が全て当たりではなく、選手の出来不出来から、同じ大金を出すのなら若手の有望選手という事になり、そういった例は、急激に減ってしまった。

 カタールリーグは、そういった往年の名選手や、日本で活躍した日本人選手が数多く渡って行ったが、それでカタールリーグが大盛り上がりかというとそうでもないようだ。

 選手の移籍が、チームを強化するというわけでは無く、オーナーの楽しみで呼ぶという傾向が有るからだろう。同じことが中国でも起きているが、こちらは、今の経済力を背景に、国内リーグの強化という目的があるようだ。

 日本の国内サッカーが、そういった名選手の来日で少なからず影響を受けたことを考えれば、中東や中国が今後力をつけて行くことは間違いなく。日本のW杯に向けた出場権争いも今後益々厳しくなっていくことだろう。

 サッカーも今は、人気急上昇中だが、世界経済の影響を受け始めている。それは、日本も例外ではない。そういった環境を撥ね退けるには、企業のサポートを受け続けるだけではなく、やはり地域に密着し、多くの人が試合会場に足を運ぶようでなければいけないだろう。

 今後、有力企業にスポンサードされたチームは、バックの企業の影響に左右されるため、今後ろ盾があるからと言って安泰ではない。ある意味大きな企業で有るからこそ経営に対する判断はシビアで、第2、第3のフリューゲルスが現れないとも限らない。

 そうならないためにも、Jリーグの各チームが地元の人に応援されるようにならなければならない。

 そういった意味で、コンサドーレ札幌も目先の勝利は大事にしなければならないし、経済力に見合ったチーム運営も大事である。そのバランスを慎重に見極めないと、赤字にもなってしまうし、それだけでチームの存続が危ぶまれてしまう。

 

 そのバランス感覚が、経営者に求められるが、その力がまだコンサドーレ札幌というチームには不足している。以前にも書いたが、何の効力もない持ち株会社への出資は、ただの募金と同じである。その募金額に見合った成績を募金者はチームに求め、チームは、その還元を勝利で行わなければならないはずだが、残念ながらその結果が出せていないところに問題がある。

 これだけ負け続けるのだったら、経営者は、何かを変えなければならないはずなのだが、健全経営という呪縛から何の手を打つこともできていない。

 少ない投資で、それ以上の投資効果を生むことがチームに求められている現状で、期待通りの投資効果を生み出せていないチームに明日はやってこない。まさしくジリ貧である。