引き際

 晴れ、気温はマイナス10度以下と今日も冷え込んでいる。


 今日は、仕事納めである。一年の積み重ねが結果となって現れるのを実感している。自分の一年の努力は何だったのだろうという気持ちが有り、後悔とタラレバが頭に浮かんでくる。

 そして、既に来年の準備に取り掛からなければならないのだが、その準備に時間が掛かりすぎる。それも組織が有るからこそ、自分一人の力で動かすには限度がある。そしてそれを手助けてもらうのが仲間という事だろう。


 そして今日、元大リーガーの松井さんが引退を表明した。これも引き際というところだろう。でもこれだけ新聞テレビで取り上げられる人間という事である。コンサドーレ札幌の中山さんも引退し、それぞれの終わり方が有る。でも、一つのことを一度辞めるだけで、人生のリタイアでは無い。これから別の人生が広がっており、更に今の名声と蓄えが有れば一般人の無職になるのとはまた違う人生が送れるはずである。

 それにしても、引き際は、やはりだらだらでは無くスパッとだろう。年金支給開始時期が後ろに成るほど中々仕事の定年は迎え辛くなってきた。本来なら60歳で一度リタイアして第2の人生を迎えるというのが普通だったが、その第2の人生緒を優雅に過ごせるほど今の世は甘くは無くなってきている。だから雇用延長という事になるのだが、その中で年寄りは潔く後身に後を委ねる心構えが必要なのだろう。

 しかし、その辞め方を決める人間が潔くは無い。前言を翻しその地位にへばりつこうとする人間が多すぎて、身動きできない。更にそうすることを良しとしない人間を下が引きずりおろしたように見られるのは、次を担う世代として気分が悪いものである。

 できるなら、上の人たちがその後先を考えて頂ければ嬉しいのだが、そうともいかないのが人生である。