芝生の手入れ

 曇り、日中は晴れるらしい。朝6時で18度と気温は高い。

 今日は、朝から芝生の手入れを行った。庭の芝生を張り替えてからもうどのくらい経つだろうか、10年は経っていないはずなのだが、記憶が定かではない。

 ある程度年数が経つと芝生の庭は、痛みが目立つようになる。毎年、目土を入れても徐々に芝の根が張りりにくくなる。そうすると張り替えた時は、1週間もすると10cm位伸びた芝生も、その伸びは半分ほどになってしまう。

 その原因は、やはりそれまでの年月の経過により芝生の根が絡まるようになり、新しく芽生えた芝生の根が古い根に負けてしまうようになるからである。

 回復の方法は、色々ある。

 まず、芝生に肥料を与えることである。しかし、これも肥料を撒いただけではだめである。却って新しい根が地下深くまで伸びる邪魔をする。

 根切りをする。これは、ローンスパイクという道具を使うか、或いは剣先と呼ばれるスコップで軽く突き刺す程度で構わない。(力余って掘り起こさないように)

 古い根が切られることで、そこから新しい芽が出たり、新しくまた根が張ることで芝生が生き返る。しかし、これも元気な芝生なら良いが、弱った芝生なら効果は薄い。

 そこで、芝生を根切りした後に、肥料を混ぜた目土を入れることで、新しい根の再生を促すことができるし、根が日光にさらされ乾燥するのを防ぐことができるので、必ず行った方が良いだろう。

 毎年芝生が年を越すと、冬に枯れた芝生が根元に堆積するようになる。芝生をきちんと管理していればその枯れ芝も腐って堆肥になるのだが、寒冷な北海道では、そこまで行くのは難しい。
 更にその枯れた芝の影響で、新しい芝も徐々に寝てくるようになる。そうなると徐々に芝生の根元に日が当たらなくなり、新芽が出にくくなってくる。
 それを解消するには、やはりそれを排除する必要がある。その道具として、熊手が役に立つ。ホームセンターなどで、竹の熊手が売られているが、先が少し平たく幅が有るため、芝生の刈れた葉を掻き出すには難がある。
 そこで探すと、金属製の熊手がやはりホームセンターに売っている。価格もそれ程高価でもなく手頃である。更に良い所は、金属の先が丸くなっており、地面に突き刺さらないようになっている点である。

 熊手を使い、芝生を引っ掻くと、サッチと呼ばれる古く枯れた芝生が垢のように捕れる。それが、新しい芝生の成長を抑制していたことが良く判る。
 もし、この作業で地面が目立つようなら目土と肥料を混ぜたものを加える必要がある。

 最後に、芝生が弱る原因は、土が原因である。年月が過ぎた芝生の土は、痩せてくる。いくら化学肥料をやったところで、それは芝生の成長を促すだけで土を肥やすことは無い。
 土を肥やすには、土の入れ替えと、土壌の微生物の活動を活発化させることである。そのためには、新しい土の補給と、土壌の微生物の活動を活発化させることが必要である。

 その方法は、土をある程度発酵させることである。その一つが、既に発酵した土(堆肥)を加えることである。そうすることで、堆肥の中の微生物が芝生の土に入り込むことで土壌が改良されるのである。

 また、その活動を助けるものに、木酢液が有る。これを撒くことで土壌の改良の役に立つ。ただし、直ぐに効果が見えるものでは無いので根気よく続ける必要がある。この液自体は、農薬のような害を及ぼすものでは無いので、安心して撒くことができる。

 以上のような方法をとっても、芝生が生き返らないのなら、やはり全面張り替えしかない。これも芝生の庭を生き返らせる一つの方法である。
 やはり、年月が経過した芝生は、色々な芝生が混ざり合い、色もまばらになって来る。更に、同じイネ科の雑草が生えやすくなっており、それも見た目をそこなう原因になる。
 そういった不満を解消するには唯一の方法である。

 こうやって育てた芝生が、元気よく育ち、なびく姿は、本当に心が癒されるものである。それを完成させるには、やはりきちんとした影の努力が必要になる。