組織

 晴れ、気温は朝の6時でマイナス2度。日中は8度くらいに上がるそうである。それでも関東、関西は20度を超えるので、10度から15度違う。


 以前も書いたが、毎日同じ日常を送っていると思っていても、少しずつ変化している。それは自分も含めた周りの人間が年を重ねていることもあるし、周囲から去る人もいれば、加わる人もいる。更に景気の変動などによる社会環境の変化、そういった要因が複雑に絡まり、自分からそれ程変化を求めていないのにも関わらず、変化を求めてくる。

 自分がその変化の波をとらえて変化しようとしても、その変化の方向性が周囲の人間と異なると中々まとまって行動しにくいものである。

 そうやって、行くうちに内部の崩壊が始まって行く。それを引き留める吸引力のある指導者がいなければまさしく政権与党から転落した民主党のようになってしまう。

 元々、異なる考えの人が寄せ集まってできた集団であるから、その成り立ちからして考え方が違う。大同小異的な集団で行動できても、どうしてもそこにある小異がクローズアップされ、人間不信を呼びはじめると歯止めがかからないものである。

 そういう事は、やはりワンマン社長から2代目に交代する場合や、組織が大きくなり過ぎ末端まで組織の意思が伝わらない場合に起きてしまう。それを抑えるのは、並大抵の努力では不可能で、崩壊を食い止めるまでの間に多くの人材が流出していく。それを是とするか否とするかは、トップの意識の違いだろう。

 日本の多くの企業は、その危機にあると言って良い。右肩上がりで多少の経営判断の間違いも吸収してくれるようなバブルまでの時代と比較し、少しでも経営判断を誤れば奈落の底に突き落とされるような時代に変わってしまった。

 その中で、足元を掬われないように経営者は目先の事にだけ目が行き始め、周りや遠くを見ることが出来なくなる。そうなれば革新的なことであっても、それをするために経営が傾く恐れもそれなりにある場合、大胆な決断を下せない。

 そこで行われるのは、リストラである。自分の組織のぜい肉を落とすならともかく、この先組織にとって有能であるかもしれない人材も同時に失いながら進められる。

 そこにあるのは、虚弱体質に陥った骨皮の組織だけである。そこから、脂肪や筋肉をつけ力強い組織を作るには時間もかかるだろうし、その間に餓死する可能性もある。

 きっと今の時代に向いた組織の在り方は、命令伝達機能を素早くさせるために、大きな企業は分社化を進めるべきなのだろう。その中でスリムになる必要がある。

 もう既に大会社の時代は終わった。持ち株会社という形態も既に古い考えなのかもしれない。SONYPanasonicが余りにも巨大に成り過ぎこまわりが効かなくなったように、経営判断が遅い会社は淘汰されていくだろう。更に言えば、経営判断が上から下まで伝わるような身軽な組織が必要だという事である。

 時代は、この先も変化を続ける。そこにある変化に対応して変わって行かなければ消えていくしかない。