スペイン決勝の丘に上陸できず

 雨、気温は14度。長雨は続くが、予報では明日から晴れ間が多くなるようである。ここら辺で雨とおさらばしたいものである。


 W杯は、毎日試合が早朝あるが、今日は、スペイン対チリの試合があった。試合は、チリの勝ちであった。4年前に世界一に成ったチームが見る影もないチームになってしまった事が悲しい。

 既にオランダとの試合でその面影が無いことを知っていたが、これ程ズタボロに成るとは信じられない。母国が経済危機で弱っている影響を諸に受けたように感じるが、実際は、4年前の選手が主体になっているチームの脆さが露呈した感じである。

 4年前は、チャビとイニエスタのチームだった。そしてそれに連動するように素晴らしいパスワークで相手を翻弄した。それは見ていて衝撃的だった。それ以降、サッカーはパスで相手にボールを渡さず自分たちで保持することで、得点を入れさせないという戦術が見事だった。

 

 しかし、その見事なパスサッカーをさせない対抗手段がやはり生まれてきた。それは、前線からのチェックと穴のある選手への囲い込みと、司令塔と呼ばれる選手への積極的な守備である。

 あのイニエスタでさえこの試合ではボールロストを繰り返していた。それは、パスサッカーを活かすための相棒がそばにいなかったからである。そのため相手の守備は的を絞りやすくなり、スペインの意図とするマイボールにする時間を削られてしまった。

 もう一つ、時間の経過は選手を衰えさせる。4年前にスタメンだった選手を脅かす存在が中々現れなかったことも原因だろう。カシージャスなどは、レアルでは先発できていないにも係らずゴールを守っていたことがその表れだろう。

 今回のW杯は、パスサッカーと強いプレスを90分掛け続けられるチームが勝ちあがるようだ。そこから外れてしまえば、網の目から零れ落ちてしまう。そういった大会に成りそうである。

 その点から言えば、我々日本チームの弱点は明らかで90分プレスが掛けられないということだろう。明日の試合、選手が前半でへばるようなことが有れば負けも覚悟しなければならない。

 選手の体力のピークを決勝トーナメントに合わせてきたのかもしれないが、そのピークを前倒しする必要がありそうだ。