山形戦

 曇り、気温は18度。


 昨日の山形戦、CSで観戦。

 今の札幌は、負のスパイラルに陥っている。その一つは、得点を入れた後の戦い方である。カウンターで失敗した後の攻め方の工夫である。自分たちのボール保持率を上げようという戦い方は判る。しかし、それはパスミスをしない前提でボール回しを行い、相手に取られたら全力で取り返す。その動きがまだ未熟である。

 何時もの事であるが、相手にボールを奪われた途端、ボールを取り戻す動きが遅い、或いは怠けてしまうため、半分くらいの選手が相手ゴール前から全速力で自陣まで戻らなければならない。

 本来なら、高い位置でボール回しを行う際は、最後列のDFも前に上がっていなければならない。しかし、残念ながら今の札幌は、その最後列の技術、読みがまだまだで、そのまま相手にプレッシャーを掛けられずにズルズルゴール前まで一端下がって守備に入る。本来なら下がる途中で相手に圧力を掛け攻撃を遅らせなければならないのだが、そこができる時とできない時がある。そのできない時に相手の出足に負ける。

 全員守備、全員攻撃は、諸刃の剣である。相手より体力が無ければ両ゴール間を往復しなければならないのだから体力は消耗し、パスは乱れる。その典型例が上原選手である。後半ばててしまい満足なボールを上げられず、FWもボールを抑えることが出来ずあらぬ方向にシュートしてしまう。

 果たしてこの負け試合の責任はどちらにあるか。監督の理想を求め選手がその理想に叶うようにチーム力が向上するのを待つのか、それとも選手の実力に合った戦い方に戦術を変更するのか。

 この辺りどちらが正しいかは、やはり結果が全てだろう。今は結果が出ていない時期で、これを変える変えないは悩ましい。

 見ている方からすれば、無理な戦い方を辞め現実的な戦い方をすべきだと思う。それは、やはり守備から入り相手の隙を突く、京都のような戦い方である。それなりに勝てるかもしれないが、相手の隙を付けなければ負ける。

 もう一つの方法である理想的なチームに成るのを待つことであるが、それも難しいことだろう。何故ならチームは歯車である。上手く行くためには全員が同じ方向を向く必要がある。自チームが前に上がれば、勇気をもってDFラインを上げなければならない。しかし、今の札幌は相手のカウンターを怖れるあまり直ぐに下がってしまう。そして無理なファールで相手にチャンスを与え、得点を入れられる。

 本来なら、相手の攻撃を跳ね返せる力を持っているのだが、それを上手く操れない監督の力が不足していると言わざる負えない。

 一度、落ちたチームを引き上げるには、今の監督では無理だろう。幾ら良い試合をしても自信を失えば勝ちきることはできない。