ブラジル戦

 晴れ、気温は3度。


 昨日は、シンガポールでブラジル戦があった。結果はご存知のように惨敗だった。残念だったのは、西選手が招集されながら一度も出場の機会を与えられなかったことである。

 今回の出場選手で一番目立ったのは、武藤選手だった。他の選手が余りガツガツと行かない部分を一人でドリブルで前に進もうとする姿は、見ていて楽しかった。一発決め手くれたら良かったのだけれど残念。

 アギーレジャパンに招集された選手の中で、次回も呼ばれるだろうと思わせたのは彼だけだった。他の選手たちは、プレーにある意味熱さを感じさせなかった。

 今話題の柴崎選手も、今回の試合を見る限り世界に打って出れるほどの煌めきは無かった。この先一流の階段を駆け上れるかというとどこかで限界が来そうである。それは、最後に出てきた柿谷選手がスイスに渡り壁にぶち当たっている状況と同じ未来が見えるということである。

 海外に出てそれなりの活躍をするには、やはり勢いが必要である。それを一度失うと、何となく海外にいると言うだけになってしまう。

 武藤選手も今回、彗星のごとく現れ活躍を続けている。もし海外に行ってもこの勢いを持続できれば相当なレベルに到達できるだろう。

 その度合いは、階段を上るようなものだと思う。一段上がればその同レベルの選手達と切磋琢磨し、頭一つ抜け出せば次のレベルに上がる。更にその上へと上がることで能力を開花させる。しかし、その中にはその同レベルの中で埋もれその地位を維持することしかできなくなる時が必ずやって来る。

 それは、今回素晴らしい能力を発揮したネイマール選手も同じである。能力を発揮すれば発揮する程上に上がらなければならない道を進まなければならなくなる。そこに怪我や年齢による衰えも忍び寄り何時でもその地位から振り落とされるようになる。

 今回の代表4戦は、若手の登竜門だった。ここを駆け上れは次の道が開けているはずであった。そして残念ながらその場にも上がれない選手が居て、更にその門すら見ることができない選手が大勢いるわけで、それを考えると昨日ピッチに建てた選手は、日本のエリートだったのだ。

 ここ4戦満足な結果が得られず、アギーレ監督のスカウティング能力に疑問符が付いた。そろそろ結果が求められることになって来る。11月の結果が悪ければ解任ということも有りうるかもしれない。