排ガス不正

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 引用 朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASH9S7FD4H9SULFA04D.html

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)によるディーゼルエンジン車の意図的な排ガス規制逃れが、米国だけでなく欧州にも広がった。ほかの大手メーカーを疑う声も上がり始め、自動車業界全体を巻き込んだ騒動になりつつある。

 排ガス検査の不正というのは、国の排ガス規制をクリアするかどうか調べる試験のみ低NOxになるように排ガスに通常状態より多く排ガス処理をさせ、それ以外は殆ど排ガス処理をしないことで燃費を稼ぐように動くソフトを組み込んだものである。



 ある期限内に目標達成しなければならない時、それをクリアすることを求められた組織が誘惑に負けた結果である。

 本来なら、企業の目的は利益の追求では無く公共の利益のために働き公が企業の努力により栄えることで利益が結果得られるというものである。

 利益を追求することに結果は変わらないので何となく公共の利益と言うものが忘れ去られ利益が優先されるようになってしまう。日本でも東芝が自社の利益のために不正会計を行っていたが、それも同じで、自分たちそれは主に経営の中心メンバーだけなのだが、自分たちの利益を確保するために結局多くの人をその不正に巻き込んでしまう。

 この不正なプログラム操作を容認したのは、上から下へと命令が下がり、その命令を上司の要求として解釈したプログラマーが作成したのだろう。

 プログラム自体は、それ程複雑では無いと思われる。コンディションによる各システムの制御は、エンジンンの制御がキャブレターのような機械式から電子噴射装置に置き換わった時からエンジンをコントロールするのは車載コンピューターの役割に成った。

 きっと排ガス規制を免れるためにそういったプログラムを作り出すことはどのメーカーも同様に簡単にできるだろうし、ある程度規制に合わせた仕組みを取り入れているのではないかと想像することができる。その許容範囲がどれくらいかで不正なのかグレーなのかが変わるのだと思う。

 ヨーロッパのクリーンディーゼルの普及は、排ガス規制と低燃費を実現させるために必要な技術だった。最初ガソリンエンジンの低燃費化と排ガス規制は、日本メーカーの一人勝ちのようなものだった。日本メーカーが力を入れていなかった分野がディーゼルエンジンだった。

 今後、更に他の車種、メーカーが不正を行っていたことがばれると自動車産業の世界的な落ち込みが始まる可能性が高い。ここにきてディーゼルエンジンに力を注いでこなかったメーカーにとっては追い風だろう。

 ただし、ガソリンエンジンなども燃費データーを不正に公表していた現代自動車の例もあるように、足元をすくわれないような社内の点検が必要だろう。

 自動車業界はこの後数か月の間に取る行動を考えておく必要がある。