対広島 2-1

 曇り、気温は2度。風が吹いているので感じる体感気温はマイナスである。雪解けが進み外の空気は土ぼこりを含むためのどがイガイガする。花粉症と相まって目がしょぼしょぼするのは不快である。

 日月と連休だったので、土曜日の試合はあっという間に過ぎてしまった感がする。記録ということで土曜日の試合のことを書いておく。

 

 土曜日は半日仕事であったため急いで車に飛び乗りドームへ出かける。ドームに付いたのは午後1時50分頃、チケットは事前に購入していなかった。もしかするとキャンセルする可能性があったためである。そのため株主優待券を使用することになり、交換所へ向かうと人は少なくスムーズに交換を済ませて入場する。

 いつも座る赤黒バックは、全体の入場者数が少ない割に座席は8割がた埋まっており少しアウエィ寄りの部分は空席があったくらいである。

 今までなら比較的すいていた旧SBだが、席種変更の影響で以前のSAの方が移ってきているようである。その分メインのガラガラが目立つようになってはいる。

 試合開始前に選手入場、先週のセレッソの応援団の倍程度の広島応援団が声を出す、それに被せるようにコンサドーレの応援の声が響き何時ものドームの感じがする。いつ来ても試合開始前のこの瞬間は、試合に対する期待がドームの中にあふれている感じがする。

 相手の広島は、コンサドーレと同様開幕から白星が無く、この試合にかける思いは大きいだろうと思う。こちらの方も相手は広島で不調と言えどリーグ3連覇を経験しているチームであるから勝てるかどうかという思いであった。

 試合は、広島が攻め込み1対1のシュートチャンスを外してくれるところから始まった。あのシュートが決まっていればというところだろう。

 その後すぐ位に、札幌のロングボールが広島陣内めがけて蹴られる。そのボールを目で追うと落下地点ほどで広島の選手が倒れ都倉がフリーで抜け出しキーパーと1対1になり、角度のないところからシュートを打つときれいに股を抜けゴールにボールが飛び込むのが見える。何故ドフリーになったのかその時判らなかったが、広島の選手が審判の周りに集まり何やら抗議をしている模様、家で録画を見返すと広島の千葉に都倉が体を当て吹っ飛ばすシーンが、あれで広島側が抗議していたらしい。しかし、あの当たった時点で審判が笛を吹かなかったので問題なし、ただし、別な審判なら笛を吹く可能性がある。その後の都倉と相手選手の競り合いには必ず笛が吹かれていたので、もしあの時と同じ場面があったら確実に笛は吹かれていただろう。最初の接触だったから見逃した可能性もある。

 その後、コンサドーレは得点を入れて落ち着いたかに見えたのだが、その後のCKからのボールを相手の水本に華麗にヘッドを決められたちまち同点に追いつかれる。

 やはりJ1のセットプレーは危険である。コンサドーレの失点は今まで多いのに得点が決められないのは何か問題があるはず、この辺りは今後も要注意である。

 しかし、それで終わらないのが今回の試合である。前半終了近くのFKを福森が蹴るとファーサイドのキムが折り返すと相手の選手に当たりオウンゴール。相手の選手が当てなくてもそのすぐ横に宮澤が居たのでクリアするのは非常に難しい場面ではあった。場内放送も最初宮澤の得点を言っていたくらいである。

 前半、2-1で折り返すと後半は、相手の攻撃を見事に防ぎ、今季初勝利をドームで飾ることが出来た。この試合を見た1万2千人のサポーターは幸せ者である。この後も苦労しながら試合を続けていくだろうからJ2のように毎回勝利の瞬間を見られるわけではない。そういう意味でも貴重な瞬間だと思う。

 E-保険賞に獅子奮迅の動きを見せた宮澤が、そしてMVPには唯一の得点を決めた都倉に送られた。欲を言うならこのドームを毎回2万人程度の観衆が埋めるようにならなければビッグチームにはなれない。

 

 その理由を言うと前回J1に上がった時の印象が道民にあるのだろうと思う。J2なら勝ち試合を見られるが、J1なら負け試合しか見られない、それなら家のテレビで見るという人が多いのだろうと思う。

 しかし、会場のドームの中で見る試合はまた別な感動を得られる。それは、現場にいるという実在感である。更にドームに浮かぶボールの軌跡は毎回見るたびに気持ちよさを感じる。あれは野球でいうとホームランボールの軌跡に近い感覚を与えてくれる。