自民党の派閥争いの幕が密かに開く

 晴れ、気温は0度。これからこのくらいの気温は当たり前になる。昨日書いた台風の卵は、台風22号になり、台風21号と同じような進路を取りそうである。週末には日本に接近する予定なので、備えが必要である。しかし、中心気圧は、998hpとそれ程大型の台風ではないので、風というより雨台風になる可能性が高いが、既に日本の上空には北寄りの大陸高気圧が張り出してきているため、台風の進路も日本列島を外れて進む可能性もある。この時期に台風の被害に合いたくないというのが正直なところである。

 

 選挙が終わり、マスコミの野党は選挙で負けたけれど民意は逆であるという報道が盛んになされている。今後の政局をにらんでのことなのだと思うが、マスコミは自民党と安倍政権に対して政権交代して欲しいと本当に願っているのだと思う。

 選挙結果と民意というのは非常に判りにくい。確かに得票数からいってこれほど自民党が大勝するのは民意を反映していないというのは間違いないが、それでは、選挙権がありながら投票に行かなかった有権者が国民の4割強いるわけだから、その部分の民意も考慮する必要がある。

 まあそれでも統計学的に言えば、棄権した人たちの割合の中で選挙に本当に無関心である率は高いだろうし、支持する政党がありながらも得票に行かなかった層も同じような割合だと思う。

 こういった死に票が出るのも小選挙区制の弊害であり、それを防ぐための比例だと思う。小選挙区制度が出来た時、同じような意見がマスコミでも解説されていたが、結局アメリカのような2大政党制の時代が来ると考えて選挙制度が変わったはずである。

 

 そしてその結果民主党が政権を獲得したのはついこないだである。その時も民意は同じだったはずである。

 しかし、今回の選挙前に2大政党制となるべきもう一つの政党が内部闘争で崩壊したのが今回の自民党勝利につながったのは間違いない。

 そういえば、自民党も内部抗争で分裂した歴史がある。小沢氏が自民党を飛び出し新生党を結党したころである。その前には日本新党があり自社さきがけ政権というのもあった。

 

 なんとなく自民党保守政党として安泰だったような印象を持つが、自民党の歴史もそれなりに集合離散を繰り返しているのである。

 だから今回野党が意見の違いから分裂したことを攻める輩が多いが、最終的に目指す方向が異なれば集団が瓦解するのは当然である。だから政党はキーとなるものを変えるべきではないのである。風見鶏のように国民の感情の赴くままに色々方向を変えられては支持することもできない。

 それは、民主党に当てはまることである。民主党の本体は、旧社会党系と自由党などの保守勢力の合体であった。設立当初は、現実的に考えていて、自衛隊容認であり、憲法改正の話を進めるという方針があったはず。

 それが、安倍政権が出来たころから、安倍政権が考える政策に対して全てに反対するという方針に方向転換した。そうなれば、自衛隊違憲だし、憲法改正論議に加わらないという昔の社会党に先祖返りしたような状態になった。

 国民が民主党いや民進党に臨んでいたのは穏健なリベラルであったのであり、急進な左派政党では無かった。ただし、今回の立憲の躍進は、日本国内の中にいる一定の支持層の数が立憲の支持層になった結果だと思う。

 国民が期待しているのは安倍政権のようないわゆる日本の栄華を取り戻すために、挙国一致で突き進むといった性急な政治ではないというのは今回の選挙結果で分かったことである。

 穏健な保守という名の政党を求めているというのが国民の民意ではないかと自分は思う。今後の政局は、ポスト安倍の争いになると予想する。後1、2年は安倍政権が続くだろうが、任期に終わりが無いことが無いわけで、間違いなく今後は自民党内の争いということになるだろう。