冷夏

 晴れ、気温は17度。昨日は数日前まで雨の予報だったのにも関わらず突然の快晴でびっくりした。最近の天気予報は、予報官泣かせ名の知れないが、結果、当たらないものを予報されることになる。

 今週は、梅雨前線が北上し、今回被害の大きかった地域は比較的好天に恵まれるような感じである。今回の大雨で多くの方が亡くなられたことに哀悼の意を捧げたい。

 それにしても、何故限定された地域に雨雲が停滞し大雨を降らせるのか疑問はある。大気は循環しているのだから雨雲も大気の流れに沿って動いている。だから何時までも雨雲が停滞する訳でもないし、雨を降らせた雲はそれと同時に消滅していく。雨雲は雨の製造機械であるが、自分の身を削って生み出している。

 今回連続的に雨を降らした原因は、雨雲が消えると同時に新しい雨雲ができ連続して発生したことである。雨の大元は、水蒸気である。陸地からも水蒸気は供給されるが大半は海からの水蒸気が雨雲を作っている。

 洪水の大変な被害にあわれた地域は、四国、岡山、広島は瀬戸内海に面した地域で、雨雲の元である水蒸気を発生させたのは瀬戸内海の海水である。海の恵みをもたらしてくれる瀬戸内海も時には災害を運んでくるものなのである。

 今回の大雨をもたらした台風、梅雨前線ともに南の太平洋高気圧の勢力が強く張り出さないために日本付近に影響を与えている。何時もの年なら強い太平洋高気圧の張り出しから日本全体に暑い夏をもたらすのに今年は弱い。その影響をもろにかぶっているのが北海道で、予想以上に冷夏の年になりそうな予感がする。

 こういった大気の変動は、人の力ではどうしようもないことで、この傾向が毎年になると北海道の農業は大打撃を受けることになる。そうならないように祈るばかりである。