曇り、気温はマイナス1度.少し風があるので体感的にはもう少し低く感じる.
すっかり冬型の気圧配置は崩れ、本州付近を低気圧が通過するようになった.それだけ大陸高気圧の影響力が弱まったということになる.
その影響で中国大陸からの大気汚染が北海道上空に押し寄せる結果となったのが残念である.昔の春先は、スパイクタイヤが削るアスファルトの粉塵が巻き上げられ、それで喉をやられる人が続出したのだが、これからの春先は、PM2.5を心配しなければならなくなるのだろう.
この問題、医療機関にとっては大変な問題である.はしかの流行は、ワクチン接種した経験のある世代が減ったことにある.それは、病院などで働く医療機関の職員も同じ状態ということ.
更に、入院患者も免疫を持たない人が多くいる状態で、さて医療機関は、職員、入院患者の生命をはかりにかける必要がある.
もし、はしかにより院内感染者が増えれば、病棟あるいは病院閉鎖ということが起こりうるからである.
ただし、その場合でもあっても感染患者は別な場所で診察する等の対処ができた可能性があるのは否定しないが、その体制が整うまで診察をお断りしたのはちょっと行き過ぎたかもしれない.そのあたりの事情は当事者ではないため知ることはできない.
ワクチン接種により国内発生がゼロとなったポリオウィルスなどもそうだが、外国では罹患率ゼロにはなっていない.今回のはしかも日本全体で流行することはなくなったとしても外国からの渡航者が病原体を持って入国した場合、今回のようなことが今後も起こるということである.
日本には感染症指定医療機関という仕組みがあり、エボラ出血熱などの極めて危険度の高い感染症の治療にあたる第一種感染症指定医療機関、鳥インフルエンザ(H5N1)等の危険度の高い感染症の対応をする第2種感染症指定医療機関がその治療にあたる.
はしかは、そういった危険度の高い感染症ではないため市中の病院が治療にあたることになる.
例えば、ノロウィルス、インフルエンザでも院内で集団感染が起これば免疫力の低下した重症患者が死亡する例も報道され、その体制を批判されるし病院収益的に非常に大きな損害を及ぼす.だから何の対策もなしにすべての患者を受け入れるというのは無理で、普段からその体制を整えておく必要があるのは当たり前なのだが、それが出来ていないというのが多くの病院の現状である.
一歩間違えば事故が起きる状況で医療は成り立っている.それは、非常にハイリスクの環境である.それに対応する費用が充足されなければ何時も批難にさらされるのは善良な市民ということになる.