無事に終わる

 晴れ、気温は11度.日中も気温は上がらず雨の予報だが果たしてどうなるのだろう.

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 日本は議会制民主主義国家を標榜し、主権は国民にあると憲法でうたっている.そのなかで天皇の位置づけは国民の象徴である.象徴であるからあくまで国事行為の中で縛られている.

 

 今回大々的に執り行われた退位から即位に係る行事は、本来ならごく一部の関係者のみで執り行われる行事になるべきだったのかもしれない.

 今回の代替わりは、日本人のお祭り好きのひとつ中で厳かというよりも歌舞伎のような様式美を見せつける行事になってしまったのではないかと思う.

 

 しかし、日本国民の象徴という立場を考えるとどのように天皇制を考えるかという問題にもなる.天皇を象徴として扱うことがかえって国民から遠ざけはるか遠くから眺める存在になってしまうし、余りにも庶民的であれば、周りの皇国主義派が黙って見ているはずもなく、軽く扱えば、無礼なふるまいとして攻撃の対象となる可能性も無きにしも非ずである.

 

 象徴としての天皇は、はっきり言ってしまえば影絵のような存在ともいえる.何かの光を浴びることで浮かび上がるが、その姿は変わらず影でしかないような存在である.

 本来の姿を見せることなく国民には象徴としての姿を見せ続けなければならない存在である.

 だから、普通の一般人のように鼻くそをほじくったり、あるいは人前で屁をこくことはできない.人であって人ではない存在というのは気苦労が絶えないだろうと思う.

 

 また思うに、天皇は現人神ではないのは事実である.遺伝子的には人間で普通の人と何ら変わることはない.それを、神と崇め神輿に担ぎ上げられることだけはこの先、避けなければならないだろう.今後も日本国民の象徴としての天皇であるためには.