台風被害

 曇り、気温は8度.徐々に冬に向かって気温が下がってきている.

 台風の被害が徐々に判ってきている.今まではゲリラ豪雨の被害で収まっていた東京周辺が川の氾濫で被害を受けた.

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 これは、1974年の多摩川の洪水以来の出来事である.この洪水を背景にテレビドラマの「岸辺のアルバム」が書かれたのを思い出す.

 この洪水を契機に都内の河川の大規模な修繕が図られたはずで、今回多摩川では大きな洪水は無かった.そういう意味である程度の災害対策は都内では行われていた.

 しかし、翻って都内以外の地域で河川の堤防などの対策がどうだったかと言えばそうでもなかった.一度大規模な堤防工事をした後の川の浚渫などが全く行われてこなかったことが今回の洪水の原因となるだろう.

 大規模な川は大きな堤防で挟まれ、いつもは少ない水量が流れているだけで危険性を感じないことが多い.しかし、川は山から土砂を水とともに常に運んでいることを忘れてしまっている.川が運んできた土砂が積もり川幅が狭くなり更にそれとともに草木が常に生えてきて、川の流れを遮るようになってくるのである.

 そのために大規模な浚渫工事が常に必要なのだが、そこにお金を掛けていない.その理由はやはり国家財政の赤字により、大規模な公共事業にお金を掛けられなくなってきているのである.

 この先、毎年訪れるであろう大規模台風、その被害は日本何処に住んでいても襲われることだろう.台風の通り道にある日本は、それに対して備えができるだろうか?