日曜日に行われたルバンカップの準決勝、ドームに向かった.結果は、ご存知の通り、鈴木武蔵選手のスーパーゴールで勝利し、2戦合計の結果で決勝進出が決まった.
その光景を生で見た人は1万5千9百人余りであった.そして、残念なのは台風の影響でアウエーのガンバ大阪サポータも少なく、何時もなら千人以上来るはずなのにいささかさみしいものがあった.それでもいつも感心するのは、ドラムのリズム感である.この試合は、声量の少なさをドラムの音でカバーしようとしていた.
試合は、前半、後半ともに帰陣の速いガンバ大阪の守りに苦しめられた.ホームで先勝しているため、勝つか引き分けでも良いため、この試合は、きっと決勝進出に向けて何が何でも守りに重心を置くのは素人の自分でも想像していた.
コンサドーレは、この試合のガンバとの連戦で相手の守備に苦しめられていた.その結果を見ても相手は勝てると思っていただろう.
それでも勝てたのは、後半も後半、そろそろ足が動かなくなった時間帯にガンバ大阪が勝ちに行ったことである.勝って大阪に帰りたいという欲が勝利を手放したように思えてならない.
それは結果論でしかない.コンサドーレに一方的に攻められて偶然でもゴールを決められれば決勝に行けないのだから、先に先制することの優位性を取ることに意義を見出すのは当然だろう.
しかし、それなら最初から5バックで守りを固めるより中盤を厚くした3-5-2で行くべきだっただろう.それの方が攻めに重心を置くコンサドーレの息の根を止めることができはず.
べた引きでゴール前を固め、自分達の攻撃時にはハーフライフを越えて走る.相手の攻撃に成ったら全力でゴール前に戻るの繰り返しをしていたら最後に帰陣が遅れるのは分かっていたはずである.
ガンバ大阪にとって今のところ比重はリーグ戦にある.この試合は、捨てても構わないと考えていたはず.その捨てても構わないという考えがあるのなら最初から攻撃でコンサドーレを圧倒する必要があった思う.
反対のコンサドーレは、前回の試合のように戦う必要がなかった.負ければおしまいであるからである.この試合を落とせば当然選手のモチベーションは下がる.その結果リーグ戦も上位に食い込むことは無理だろうし、もしかすると下位に沈み残留争いの一つになる可能性もあった.
チームにとって追いつめられた状況は、却ってシンプルに考えやすかったのだろう.その点は、この試合には有利なポイントだった.更に試合前のロペス選手の離脱などマイナス要因も多かった.
これで、10月26日のナビスコカップの決勝に参戦することを決めた.キャンセルやむなしで計画していた埼玉遠征が現実になったことは非常に喜ばしい.相手は、強敵の川崎で、予想的には川崎有利とする人が多いかもしれないが、ここで勝って歴史に名を残してほしい.J2優勝という記録は持っているが、あくまでもJ2レベルのことである.本当にあの優勝カップを宮澤主将が掲げるところを見てみたいものである.