2酸化炭素の排出量

 曇り、気温は12度.穏やかな朝である.天気図を見ると北海道の北側を低気圧が列をなしている.その低気圧に向かって南風が吹き込んでいくので今後徐々に気温が高くなってくるのだろうと思う.

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 新型コロナウイルスがもたらしたものであるが、世界の二酸化炭素の排出量が減少した.

その大きな原因は、生産性の低下と人の移動の減少がもたらしたものである.人類が活動を止めれば地球温暖化は防げる可能性がある.

 しかし、この影響がずっと持続することはない.人類は、自分達が生き残り快適な暮らしを守るためすぐさま生産活動を復活させているからである.

 

 この地球温暖化の問題を考えるに人類の一員である自分の視点と共に、地球という一つの生命体で考える必要がある.

 地球にとって人類は体に巣くった寄生虫のようなものである.彼らの活動によって地表が荒らされようともそれに対して何らかの感情を持って行動するわけではない.人類が幾ら無理をしようと地球そのものが無くなるのは遥か未来の事であるからである.そもそも地球に意思があるのならどう考えるか聞いてみたい気もする.

 だから、地球自身が何かをするのではなくその成り行きの中で人類が寄生しているという表現が正しい.だから人間の意思とは無関係に地震を起こしたり火山噴火を起こしたりするわけである.

 その地球の観点で行けば、人類が行うことに何らかの報復を行うことはない.地球温暖化が進み人類が生存するのに適さない土地が増えたからといって何かするわけでもないし、地球で核戦争を起こし環境を破壊し多くの人の命が奪われたとしてもそれに対して何ら反応するわけではない.

 我々が唯一考えることは、この先の自分達あるいはその子孫が豊かな生活を送れることだけである.その間に地球上で大災害が起きようとそれに耐えるしかないし、それが自然の摂理であるとあきらめるしかないのである.

 

 今回、人類の力で2酸化炭素の排出量を減らせることは証明された.もし地球温暖化が2酸化炭素などの温暖化ガスの影響だとするなら、人類の活動を制限すべきだろう.それが解決策の一つとなることを学んだ.それは素晴らしい成果である.

 もう一つ知りたいことは、2酸化炭素の排出量が減れば本当に地球温暖化を防ぐことができるかである.この証明は、残念ながら今回の出来事では期間が短すぎて明らかにならなかった.

 人類の営みと地球の営みはシンクロナイズしているが一体化しているわけではない.人類が地球温暖化へ向けて努力を続けても、例えば活火山が複数大規模な噴火を繰り返せば人類の努力は無に帰すことも考えられる.

 今後の人類の選択肢は2つである.このままどんどん温室効果ガスを排出し続けてその結果を受け入れる.もう一つは、人間の営みを制限することである.今のところどちらを選ぶか結論は出ないということである.

 どちらにしろこの先に人類の破滅を待っていたとしてもそこに突き進んで行くのだろう.その破滅が近付いて行動を起こしても無駄なのだから.このまま人類は運命に身を任せるしかないというのが結論になる.