岸田氏が進む道

 曇り、気温は14度.昨日の夜から雨がシトシト降り始め朝方に降り止んだ.台風16号三陸沖にあり北上しているようだ.その台風に巻き込まれた雨雲が北海道の上空に掛っている状況である.

 

mainichi.jp

 毎日新聞が記事にするように安定政権を目指すためと同時に自分を支持してくれた人物、派閥を大事にし過ぎの感がある.アメリカのように大統領が変われば全ての職員が荷物をまとめて去るような大きなものではなく、党内の役員、閣僚を自分達の身内から起用するだけなので長期政権が続けば変わり映えしない顔ぶれになるのも致し方ないところだろう.できれば国会議員ではない人を数多く起用できればまた違ってくるのだろうが、民間登用も殆ど無くなってきている.

 

 今回の件で大きなことは、選挙と同時に行われて自民党内の権力争いだろう.安倍、麻生に対立する二階という構図になり、安倍、麻生が今回は勝利した感じになった.二階氏にとって幹事長交代を発表した岸田氏には政権を取らせたくなかったのだろうが、そもそもの戦略に狂いが有ったとしか言いようがない.二階氏としては、河野氏が抜群の知名度で地方票で圧倒しその勢いで圧勝すると思っていたのだろう.それを阻止するため安倍氏高市氏を候補にし、二階氏は野田氏を選挙に出馬させた.多数の候補者がいることでお互いの足を引っ張る目的だったのだろう.

 二階氏の誤算は、河野氏に着いた石破氏、小泉氏の国民的人気を利用しようとしたところだろう.しかし、石破氏は既に抜け殻で選挙中目立った行動はせず、更に小泉氏は結婚によって叔母様たちから見放されてしまっていた.また、河野氏にまつわる情報のリークにより中国よりではないかという雰囲気と、パワハラア発言がマイナスに作用した.この辺りは相手方の情報戦略が功を奏した感じである.それに比較すると対立候補の岸田氏は対した情報は出てこず逆に高市氏の陰に隠れていた印象がある.それが目くらましだったのかもしれない.

 

 岸田氏の底力は見えていない.どれだけ能力を発揮できるかは今までの行動からは読めないところが多い.丁度コロナ禍の収束の目途が立ちそうなところであり悪いところは全て菅総理が持って行ってくれそうなので、ある意味楽な出発が出来そうである.国会では野党が今までのように足を引っ張ろうと手ぐすね引いて待っているだろう.そこを無難にこなすことができればというところだろう.