迫害を受けていると考える人たち

 雨、気温は19度.夜中から降り出した雨は今も続いている.この雨も午前中には止みそうだが、その後も低気圧が近づいてきているので今週の空は不安定な状態である.

 

 Twitterのトレンドにワクチン薬害という言葉が上がっている.その主張は、ある意味如何に自分の主張が正しく間違っているのはワクチンを接種する人であると認めさせたいかのようだ.

 

 反ワクチン派は、ワクチン接種したことで薬害が起きて多くの人が亡くなっていると主張する.しかし、その理由が、友人の友人であったり親の知り合いの知り合いがワクチン接種後急に亡くなったと主張する.もし友人が10人いてその友人に友人が10人いれば10の2乗だから100人になる.そのうちの一人が亡くなったということなのだが、本当にワクチン接種で亡くなったと調べたのだろうか?友人の友人なら全くもって関係ない人と言って良い.

 

 また、自分はワクチン接種していないから新型コロナに罹っていないと主張するが、逆に周りがワクチン接種してくれているおかげで新型コロナウイルスの防御が出来ていたと勧化無いのだろうか?

 

 新型コロナウイルスが流行し始めた当初、何も打つ手がなく多くの感染者が死亡した事実に目を瞑りワクチン接種者が増えたことで流行が収束に向かっているとは考えず、コロナワクチン接種により死亡者が増えていると主張するが、ワクチン接種しているから重症化が防げていることを知らないのだろうか?

 

 更に言えば、今の医療体制はある意味感染症には脆弱である.そのため、何の防御が無ければ多くの病気を持つ人が亡くなり、更に感染症の治療を優先すれば他の病気で亡くなる人も増える.それは間違いのない事実である.日本国民がワクチン接種をしてくれたおかげで多くの命が救われたという事実は無視する.ある意味その事実を調べたり聞く耳を持つことは無い.

 

 自分の主張に沿った意見は取込、主張に沿わない意見は無視する.反ワクチン派に対する非難は迫害と感じ、その迫害を加える人間は敵であると考える.これは一種の宗教である.今話題の壺を買えばうんたらの統一教会と何ら変わらない.もしかすると反ワクチン教が出来かねない勢いである.

 

 

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 反ワクチンはと同様、今でも続く福島原発事故による風評被害.科学的に証明されてもなお放射脳といわれる人たちは、自分達の主張する説以外は聞き入れようとしない.こちらも反ワクチンはと同様である.

 福島原発事故で起きた放射線被ばくの影響で小児の甲状腺がんが増えたと一時期話題となったが、放射線被ばくから短時間で甲状腺がんになることは無い.放射線被ばくで比較的早く影響が現れるのは血液のがんであるがそれにしても放射線を浴びた造血細胞が異常を来しガン細胞ができるまで数年の期間を必要とする.

 人間の体の細胞が癌化し更に分裂を繰り返して初めて癌になる.当然人間の免疫系はその異質である癌細胞を排除しようと活動し、未然に癌になることを防いでいる.その網から逃れた癌細胞が分裂を繰り返し人間の目で見える或いは検査機器で見つかる程度の大きさになるには7,8年の期間が必要となる.小児の甲状腺がんが爆発的に増えるには期間が短すぎる.更にデータ的には福島以外の地域の子供と比較しても発生率に差は無いと確かめられている.

 甲状腺がんは比較的生命に直結していない癌の一種である.比較的大きくなっても他の部位に転移せずそのまま一生を終えてしまうこともある.見つからず治療を必要としない甲状腺がんが数多くある.

 また、人類は絶えず宇宙からの放射線を浴び、更に地面や建物からもわずかな放射線を浴びている.更に温泉なども同様である.それらの放射線を浴び続けながら一生を終える.それを防御する術はない.もし防御しようとすれば普通の生活は送れない.

 人間として文明を築いてから、放射線を受け入れて今がある.大量の放射線被ばくは目に見えて有害である.それは無い方が良い.しかし、影響が無い範囲の被ばくは受け入れるべきである.