ゼロ金利

空に浮かんだ雲は、絵に残したいほど綺麗だった。それを言葉にするのは大変難しいのだが、隊列をなした雲の固まりに朝日が差し、白く輝くと共に、その隙間からのぞく青空の青がその陰影に深みを与えている。本当にその景色をすぐさま絵にしてしまいたい気持ちになる。 外は、昨日の夜の雨が上がり、すっかり秋口に戻ったかのような感じである。吐く息は白いがそれでも零下にはなっていない。 それでも今日の夜は雪になると予報だが、果たしてどの程度積もるのだろう。 アメリカもゼロ金利政策をとったと言う話題が今日のTOPニュースである。<<引用>>米連邦準備制度理事会FRB)が事実上のゼロ金利と量的緩和政策の導入を表明し、米金融政策は「未踏の領域」に突入した。日銀が同じ政策に至るまでの経過と比べスピード感が際立ち政策内容も異なる。危機の根深さの裏返しとも言え、早期かつ徹底した手法で景気後退長期化を回避したいFRBの意図を示している。 これと同時に債権の買取を行うという事なので、アメリカ国内もとより世界にドルは、まさしく湯水のようにあふれ出る事になる。 日本の場合、円は国際通貨ではなく世界に溢れる状況ではなかった。しかし、今回のドルの場合、アメリカ国内で溢れれば世界中にドルがばら撒かれる自体となる。そうなれば信用という問題から、更にドル安の状態が続くのは必死である。 更に一つ問題なのは、偽札である。韓国で見つかった偽100ドル札。殆ど見分けがつかないという代物。これは、更にドルの信用を低下させる要因になる。  今後、ドルは世界の基準通貨では無くなっていくだろう。更にこの紙幣という単位すら無意味になる時代が早晩来るに違いない。そして紙幣の代わりに電子マネー取引がそれに変わるのだろう。 来年、アメリカの大統領は変わる。ブッシュは不況をもたらした大統領としてその職を降り、その後始末のためオバマさんが登場するわけである。一番怖いのは、今の人気が真の実力を現していないことだろう。その座についた途端、非難の嵐が吹き荒れれば、その実力を発揮しないまま終わる可能性もあることである。 そうならないことが世界のためである。祈るしかない。 円高の今、乱暴と承知で言うが、日本のとる道は、その力で世界の資源を買いあさるしかない。或いは世界の国と協力し資源を開発し無ければならないだろう。今は、日本が世界を牽引しなければならない時である。その力をどこに使うかが問われているのだろうと思う。