玉ねぎ列車

 曇り、しかし空の半分は青空である。東の空にある雲の塊が朝日が差すのを妨げている。気温は、マイナス10度くらいだろう。

引用 NHK(http://www.nhk.or.jp/news/html/20110119/t10013485981000.html) 

“たまねぎ列車”存続を要望
1月19日 1時22分
生産量日本一の北海道北見市のたまねぎの輸送を担ってきた貨物列車の廃止が検討されていることについて、18日、地元の市長らが東京のJR貨物本社を訪れ、列車の存続を要望しました

 収穫の最盛期に北見から本州まで運ばれる玉ねぎの輸送の話である。北見地方は北海道でも一番の玉ねぎの生産地である。それを運ぶのに今まで臨時の貨物ダイヤが組まれていた。

 廃止の理由に、貨物を牽引するディーゼル機関車の老朽化があげられている。あの積み木を重ねた姿は、自分の実家も鉄道線路の近くに立っていたため見慣れた機関車であった。蒸気機関車が廃止された後は、客車、貨物などを連ねて走る姿はデザイン的には武骨な姿だったと思う。
 
 その機関車も役目を終える時が来て、それに伴って後継の機関車を走らせないでコスト削減を計ろうとするJR貨物の考えで廃止が決まったようである。
 JR貨物側は、鉄道貨物ではなくトラック輸送を提案しているらしい。無料の高規格道路が開通した今、難所であった北見峠や石北峠を通らずに北見から旭川に移動できるようになった。その利便性の向上は、JR貨物の利便性を下げる結果となった。
 
 地元側が言う「輸送力や定時制に優れた鉄道輸送が廃止されれば地元の社会経済に甚大な影響を与え、農産物の高騰につながる」という要望は、今後貨物の廃止とともにJR北海道が不採算路線である石北線の廃止につながることを怖れてのことであると思う。

 北海道の高規格道路網は、JR北海道の不採算路線を更に悪化させることにつながっている。北海道の鉄道網を如何に採算に合ったものにしていくか、北海道が主体となって考えていかなければならないだろう。それはJR北海道という会社だけの問題ではない。