対 湘南戦

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 昨日は、ドームに湘南の試合を見に行った。小野選手が出場するかもしれないという噂が有ったので期待していたのだが残念ながら試合前練習には姿を確認できなかった。

 実は、まだ小野選手の実物を見ていない。夏前に加入してから小野選手が出る試合を見に行く機会を逃し、出場していない試合ばかりを見に来ているように思う。今シーズンの出場は無理なのだろうか?

 

 試合は、札幌の粘り強い試合で始まり、ここに来て前田選手を経由したパスを回して相手陣内に入り込む攻めと、後ろからの立て一本で都倉選手に渡す攻撃とを使い分けられるようになった。

 更に、相手の攻撃を防ぐ粘り強い守備も見られるようになり、短期間でバルバリッチ色を見せ始めている。

 そして前半早々、イ選手からのゴールキックが都倉選手に渡り胸トラップ後にシュートする。何時ものように入らないだろうと思っていたらボールはネットの中で弾んでいた。

 普通なら入らない確率のシュートが決まり札幌が先制する。そして前半に終わり間際にこれも普通なら入らないだろう上里選手のシュートが決まり、札幌は前半で2-0とする。

 失礼ながら、試合前の自分予想では、0-0の引き分け或いは、湘南の勝ちかなと思っていた。これは、サポーターとしては風上にも置けない予想であるが、湘南のハイプレスと前への圧力で押し込まれると予想していたからである。

 それが良い意味で裏切られた。

 後半に入り、河合選手が交代で櫛引選手が入り、中原選手の代りに内村選手が入り、そして上里選手が膝を痛め日高選手が入りと、苦しい試合展開となる。

 そして後半早々にも選手たちの足も止り始め、攻撃に上がる選手が2,3人として、残りはゴール前を固める戦術に変わる。相手に攻撃をさせながら跳ね返すことで相手の素早い攻撃を押さえ得点をさせない方法である。

 札幌の選手の足は止まっているので、2点差を守り切ろうと割り切ったことが勝利を呼んだに違いない。これは、監督の作戦勝ちと選手のそれに従い無理攻めしないで守りきるという意思統一に成ったに違いない。

 試合は、そのまま2-0で終了。札幌が逃げ切った。

 試合終了後、藤田選手が札幌の観衆に挨拶に来て深々と頭を下げて回った。元札幌の藤田選手は、J1そして日本代表という夢を追い求め札幌というチームを出て行った。しかし、残念ながら新潟ではレギュラーを取れず湘南にレンタル移籍している。

 藤田選手は好きな選手であり、本当に日本代表になって欲しかった。同様に西選手に対しても同じ思いなのだが、西選手は、曲がりなりにも日本代表に選ばれるところまで上り詰めた。

 

 入団当初は、藤田選手の方が日本代表に選ばれる時期が早いだろうと思っていたのに、自分的には期待していなかった西選手の方が先に選ばれ、その後のお互いの地位は差がついてしまった。

 昨日の試合でも、藤田選手のサイドライン際で石井選手と競り合った部分では、やはり日本代表のレベルに達してはいなく、あの入団当初のキレのある動きを思えばもう少しできるはずだと思う。その差は、何だったのだろうと思わざる負えない。

 来季は、このままレンタルのまま湘南でプレーするのか新潟に戻るのか判らない。できるならJ1で一花咲かせ花形選手に戻り活躍するする姿を見せて欲しいものである。

 湘南は、既に昇格を決め選手のモチベーション的には下がっているのは良く判る。更に外国人選手も優勝したので休暇モードに入り、日本人選手だけでプレーすることに成り、攻めてのキレが足りなくなっている。以前アウエイで対戦した時は、ゴール前を固めていても相手の圧力に根負けし、得点を入れられた記憶がある。それ程怖いチームだった。その時の印象と比べると前への圧力は半減し、並みのチームに成っていたのは驚きで、それがチームというものである。

 札幌も、ここに来て目の前のプレーオフ圏内がすぐそこに見えるのでモチベーションは上がっている。だから最後まで切れることなく足を動かしている。あの途中で足が止まりサボりだす前田選手でさえ守備と攻撃に上下動している姿は驚きである。

 それがモチベーションというものである。それが維持できれば、今の6位以内に入り込むことができる。それを失ったチームが抜け落ちて行く。

 今の札幌はそれがあるのだが、ここに来てけが人の続出は痛い所である。抜けた選手の代りに入る選手が活躍してくれることを祈るばかりである。