対 徳島

 晴れ、非常に風が強い。気温は11度。


 昨日の試合、CS録画で見た。

 徳島のポカリスエットスタジアムで行われた試合。連戦の疲れがまだ取れていない部分もあるのだろう、その結果怪我人が両チーム合わせて3人出てしまった。

 連戦の疲労で筋肉が炎症を起こしている状態なのはどの選手も同じである。その痛みを庇いながら試合に出続けているので却って他とのバランスで無理が掛かっている所が多い筈である。荒野選手などは、活躍が即五輪代表につながるのだからやはり無理を続けていたのだと思う。

 明日の未来につながるのは、今日の努力の結果である。だから故障しない選手程その結果につながることに成る。故障を怖れてはだめだが、故障をしない体のケアというのも大事であり、それを怠ると道は閉ざされることに成る。そんなことを考えなくても普通にプレーできる選手は凄いし、Jリーグが開始した頃、選手が夜通し遊んでいたという話はもう既に過去のことである。


 試合は、お互い攻守に手堅かった。その中で徳島のアクセントは内田選手だと思った。彼は、コンサドーレU-18がユース選手権で優勝した時、相手のガンバ大阪サイドバックをしていた選手である。その時の彼の活躍を目にしていたのでこの試合の彼の動きに注目していたが、良い動きをしていて、中々彼を止めることが出来ていなかった。

 

 その彼が試合途中で稲本選手との競り合い中に怪我で退場したことで流れが変わったと思う。それまでやや徳島有利だった展開が札幌有利に代り、稲本、都倉、荒野という流れから先制点を入れることに成った。

 その後、札幌の荒野、二ウドと立て続けに怪我で退場し、そこでも流れが代り、お互いイーブンの攻め合いとなったのも流れの綾だった。

 札幌はそれでも交代で入った、前貴之と古田既に試合経験を積んでいたことが幸いした。それで前半を一点リードで終えることができた。

 

 後半も、札幌が攻める展開が続き、内村のセンタリングを都倉がヘッドで決めて2点リードとすると、少し選手の疲れから前には出るがもう一歩ボールに届かず相手の攻撃を許す展開になってきた。

 そして、徳島がFWを入れゴール前にボールを放り込み始めると、札幌も単純に跳ね返すだけに成り前にボールが収まらなくなってしまった。その流れから徳島に1点を返されヒヤッとしたがそのまま逃げ切ることができた。

 今日の札幌のハイプレスは有効なのだが、単にアリバイの様なプレスもあった。あれだったら無理に突っ込まずパスコースを消す守備の方がよかった。上手く絡め捕ったボールも相手に転がるなども続き、最後はゴール前でブロックを作る最後の守備方法になってしまったのは残念だった。

 この辺りの体力が落ちた時の守備方法と、跳ね返した時にボールキープできるように成らないと相手に勢いづかせることに成る。これは、どのチームにもいえることで実力が拮抗したJ2では尚更リードしている時の試合の終わらせ方が重要になる。

 選手寸評を。

 ク:彼の活躍が目立った試合。ここまで目立つという事は責められていたという事。2度ほど味方選手と交錯したが、この辺りは注意が必要。彼の指示が周りに伝わっていないという事だから。

 福森:連戦の疲労が蓄積しているのだろう、余り活躍できなかった。

 河合:この試合でも最後の最後の壁となっていた。彼も出続けているので怪我が心配。

 櫛引:ヘディングでは相手の長身選手に勝っていた。攻撃参加もしていた点も良かったが、途中でドリブルを止めずそのままゴール前まで行けばと思った。

 堀米:よく走っていた。後は最後の最後に良いボールを上げられるか。

 稲本:良い飛び出しが有ったが、それでも少し調子は落ちていると思った。何時もなら捕れるボールを上手くかわされていた。

 宮澤:攻守ともに活躍していた。ある意味黒子的役割。

 荒野:ゴールは見事。怪我は残念。

 内村:前での守備に貢献。攻撃では守備に体力を使うせいか結果が出ない。

 二ウド:空振りが2度で相手に好機を与える。相手との間合いの取り方に課題がある。

 都倉:彼が札幌の勝利のカギを握っていると言える。徐々に全選手が頼りにしてしまっているので彼がもし抜けた時、得点方法があるのか心配に成る。そういう意味でナザリトの重要性が増していると思う。

 古田:交代で入ったがそれ程目立った活躍を見せられなかった。

 前貴:彼も周りとのコンビネーションという意味ではまだまだ。彼のアイデアが周りに伝わらなければ何の意味もない。

 上里:守備固めに投入。

 これで連勝を果たした次に勝てば今までできなかった3連勝である。J1に行くには連勝を続ける必要がある。引き分けは負けに等しい。それ位の気持ちでセレッソ大阪と戦って欲しい。