オスプレイ

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引用 NHKhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20150520/k10010085141000.html

政府は、オスプレイの事故の発生率はほかの軍用機と比べてとりわけ高いわけではないとしており、アメリカ空軍・横田基地への配備や、陸上自衛隊への導入も予定どおり進める方針です。

ただ、沖縄県は19日、事故原因が究明されるまで運用を中止することをアメリカ軍に働きかけるよう沖縄防衛局に申し入れたほか、横田基地の周辺自治体も詳しい情報提供を求めるなどしており、政府内からは事故の影響を懸念する声が出ています。

引用 朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASH5L3F9BH5LUHBI00T.html

海兵隊の新型輸送機オスプレイMV22が17日、米ハワイ州オアフ島で訓練中に着陸に失敗し、乗組員1人が死亡し、21人が病院に搬送された。米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)にも24機配備されたものと同機種で、安全性などをめぐって議論が再燃するのは必至だ。

引用 読売新聞(http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150519-OYT1T50098.html

官房長官は19日の記者会見で、米ハワイ州で17日に起きた海兵隊の輸送機MV22オスプレイの着陸失敗事故に関し、米国政府から「現在、調査を行っているが、オスプレイの設計に根本的な欠陥があると疑う理由はない。通常運用を停止させるべき理由は発見されない」との説明があったことを明らかにした。

引用 ハフィントンポスト(http://www.huffingtonpost.jp/2015/05/17/osprey-hawaii_n_7302892.html) 

■気になる事故率は?

飛行機とヘリコプターの長所を組み合わせた複雑なシステムは、操縦にも高度な技術が必要となる。オスプレイは開発段階で4回、正式配備後は4回の重大事故を起こしており、計36人が死亡している。開発当時は「ウィドウ・メーカー」(未亡人製造器)と呼ばれていたほどだった。

ただし、防衛省が2012年8月にまとめた資料によると、アメリカ軍の海兵隊が運用する最新機種「MV-22B」の10万飛行時間あたりの事故件数を示す「事故率」は1.93で、海兵隊の平均2.45より低い。日本の自衛隊で輸送ヘリとして活躍しているCH-47(チヌーク)も事故率は3を超えている。

 ハワイでのオスプレイ事故をめぐる報道をNHK朝日新聞、読売新聞、ハフィントンポストと比較してみた。ここに引用したのはネット上の記事の一部で、紙面の記事はまた別にありそちらの方が情報量として当然多い。

 ここで気に成るのが事故率の求め方である。事故率=「10万飛行時間あたりの事故件数」でその重大性がどこまで反映されているのか、例えば死者数など、そのあたりの詳細は不明である。


 事故率という物差しで言えば、オスプレイの最新鋭機の事故率は低い部類に入るようだ。しかし、今回の様な事故がもし日本の密集した住宅街で起きたなら大変な被害が発生する可能性は高い。

 沖縄では、2004年沖縄国際大学の敷地に米軍ヘリが墜落した事故があったことから、もし事故が起きたらという思いが強いのだと思う。

 当然、墜落するようなものが自分たちが暮らす空の上を自由に飛び回られたら余り良い気持ちを持たないのはよく理解できる。それは、米軍、自衛隊のものに限らず民間の旅客機、飛行機、ヘリなども含まれていると思う。民家の上空をすれすれに飛ぶ旅客機の映像を見るとよくここに住んでいられるなと見てて思う事がある。ただし、毎日だと慣れてしまうものなのかもしれないが。

 これもまた、多数の利益を優先するか少数の利益を優先するかの問題になる。仮想敵国が存在すると思われている現在において、何らかの日本国民を守る物が必要と考えられているので、日本のどこかにそれを配備する必要がある。

 それが日本全国にある、空軍基地や自衛隊基地である。その周辺の住民は国を守る必要性からそういう基地があることを受容している状態である。その点でいえば沖縄が特別そういう負担を強いられているわけでは無い。もし特別な事があるとしたら、沖縄の戦争の歴史だろう。

 現在の社会情勢から言えば、日本の領土問題が語られているのは、竹島および尖閣諸島周辺でそれぞれ韓国と中国との争いになっている。地理的に近いのが沖縄で、米軍が沖縄を基地にしているのもそういった状況を踏まえてのものだと思われる。

 北海道もロシアとの領土問題を抱える歯舞色丹があるが、そちらは膠着状態であり、今のところ差し迫る危機があるとは言えない。そのため北海道の自衛隊は縮小傾向にあり、今は南方に自衛隊の力が向いている時代になっている。

 もし、昔の軍事的に遅れていた中国、韓国ならそれ程問題にはならず米軍も沖縄から撤退しグアムに主力を移していたかもしれないが、ここにきて太平洋の主権争い、特に中国の海軍力が増強されるに従い米中の争いが目立つようになっている。

 今後環太平洋という地域で考えるなら尖閣南沙諸島の領域が今後のパワーバランスの重要拠点となっている。

 はんしが初めに戻るが、日本の領土を守るという観点からもどこかに緊急で対応できる軍事力が必要になるとしたら、今の現状では沖縄がベストになる。それ以外の島は小さく、生活という面からも基地化するのは困難だろう。

 そのために沖縄に今のところ基地が存在するのを容認してもらうしかないのだろう。もし、北方に脅威が存在するなら、米軍基地が北海道に存在する場合もあったかもしれない。

 そういった観点で考えて、もし今、米軍が日本から撤退し自衛隊だけで領土の保全に当るとしたら荷が重いと国民は考えている今、最大多数の安全のため少数が犠牲を強いられる現状は是認される状況と思える。

 今後の中国の軍事力がこれ以上強大化していくと日本も今後その軍事力に対抗するようになっていくと思われ、平和という言葉が遠くなる可能性も出てくる