自殺者

 晴れ、気温は10度。2日前から気温は低く、昨日などは一日中10度程度の低温が続いた。6月でこれだけ寒いのも久しぶりな気がする。


引用 毎日新聞http://mainichi.jp/shimen/news/20150606ddm041010169000c.html) 

テロ対策の補給活動でインド洋に派遣されたり、イラクの人道復興支援で派遣されたりした自衛隊員のうち56人が自殺し、原因が判明している中では「精神疾患等」が14人(25%)で最も多かったことが5日、明らかになった。14人中、イラクに派遣されていた陸上自衛隊員の3人と航空自衛隊員の1人は公務の負荷で発症した精神疾患が原因で自殺したとして公務災害と認定されていた。

 公務中の自殺というのは、想像できないことである。日常の訓練を通して多くのストレスを受けながら自衛官になっているのだから、多少のストレスに対応できると考えがちであるが、その中に自衛隊組織の上下関係から起きる構造的なストレスは起きやすい閉じられた社会なのかもしれない。

 また、戦場に近い場所の行動であるから、危険と隣り合わせの生活が更にストレスを増長させる可能性は高いと言えるだろう。

 アメリカ軍などは、映画などの場面で、戦場でセラピストからカウンセラーを受けるところが出てくる。日本の自衛隊でそういったものがあるのか無いのか判らないが、そういった対応を強化しないとある一定の割合でそういった症状を呈する人間が発生し、いざとなれば味方の行動の障害に成る可能性も存在する。

 人間という生き物は、正常と異常の間を普通に行き来している生き物だと思う。正常という物差しが何かと問われれば言葉にするのは難しいが、その多少のうねりの中で時に異常の域に到達するから相手と争ったり犯罪を起こしたりするわけである。

 その事を、皆が理解していれば対応も取りやすい筈だが、多くの人間が普段生活している人は必ず正常だと勘違いしている。だから、急に異常域に達した人を見て驚くのである。普通の人でも豹変することを理解していなければ咄嗟の判断が不可能になる。

 更に、自分自身もそういった異常域に達する可能性を考えに入れておかなければ、用意をしていなければそうなった時急ブレーキを掛けることは不可能である。

 この世に正常な人間は存在しない。ある意味普段から異常行動を取る人間ほど判りやすいともいえる。