小池劇場

 雪、気温はマイナス4度。

引用 スポニチhttp://www.sponichi.co.jp/society/news/2016/12/09/kiji/K20161209013871810.html) 

 2020年東京五輪のバレーボール会場見直しの結論を出すため、国際オリンピック委員会(IOC)、大会組織委員会、東京都、政府が21日を軸にテレビ会議形式の4者協議を開く方向で調整していることが8日、関係者の話で分かった。横浜アリーナ横浜市)への変更案は競技団体が反発しているため見送られ、当初計画の「有明アリーナ」(江東区)を新設する方向となっていることも判明。来週末にも東京都の小池百合子知事が先に判断を表明するとの見方も出ている。

 これで小池知事が見直しを提案した「海の森水上競技場」(都内臨海部)「五輪水泳センター」(江東区)の3会場全てが、当初の計画通りに戻ることになった。この日の都議会本会議で、小池知事は横浜アリーナ移設について「会場スペースの確保や運営動線などを精査している。できるだけ早く結論を見いだしたい」と述べた。

 有明アリーナの整備費は一時404億円に膨らんだが、都がコスト削減に取り組み、現段階で339億円にまで圧縮した試算をまとめている。都は同アリーナ周辺を開発し、全体的なコスト削減を検討している。

 都知事の仕事として手を付けた豊洲市場の問題と同時期に取り組んだオリンピック予算の圧縮であるが、対抗勢力の力が強いのと自分の味方と思っていたマスコミも徐々に手じまいを始めたところで徐々に撤退作戦を開始したというところだろうか?

 敵もさるものというところで本丸のほかに広く浅くスポーツ関係者の利益があるため、予算縮小について本論賛成各論反対状態になるのは見えていた。競技者も本年は新しい箱モノで協議をしたいという欲があったということになる。

 小池知事の誤算は、アメリカ大統領選挙でのトランプ氏の当選だった。世界の読みは、トランプ当選で世界的な不況が来ると読んだはずが、結果は真逆で日本の平均株価は上がり不況観測だったものが持ちこたえた格好である。

 景気が悪ければオリンピック予算の使い過ぎは世論から大いに支持されたはずだが、徐々にその反対の声は下火になってしまった。

 今回の結果は、大きなアドバルーンを上げたが徐々に空気が抜けて行っている状態、これを挽回するための策を練る必要がある。それが今は都議選に向けて自民党都議団との熱いバトルを制するかという方向にかじ取りを始めたわけである。

 どこかで手じまいするにしてもここで引き下がっては将来の日本の首相候補には手が届かない。果たしてそれを挽回することはできるのかというところが小池劇場の演目次第という感じである。

 ある意味、日本の根深い闇の一端を東京都という劇場で公開しているのだが、前宣伝程上手くいっていないところなのが残念である。