日本国主権

 晴れ、気温は14度。今日も日中は相当暑いらしいが、外へは出ないので実感が実のところ沸かない。

引用 産経新聞http://www.sankei.com/world/news/170519/wor1705190005-n1.html) 

航空自衛隊が18日、尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺の領海に侵入した中国海警局の船の上空を飛んでいる小型無人機「ドローン」に対し、F15戦闘機を緊急発進(スクランブル)させたことが分かった。複数の政府関係者が明らかにした。無人機に対するスクランブルは極めて異例。外務省は同日、ドローンは中国海警局の船から飛ばされたとみて、在中国大使館公使に厳重に抗議した。

 ドローンごときで大騒ぎをすることは無いと考える人も大勢いるだろうが、この問題はやはり日本国に対する主権侵害である。いくら両国間で領土問題が解決していなくとも、日本国の領土であると宣言した領土に対して他国が侵犯する行為を認めていては、それ以外の島に対しても同様の行為をされても対応できないことになる。国会では、そんなことも構わずに野党は違う方向を向いているらしい。言うなれば国の将来のことは後回しで良いらしい。更に、国外に向けた大切なことである北朝鮮問題について何の話し合いもできていない。普通なら北朝鮮が日本領土内にミサイルが打たれて日本国民が被害を受けたならどう対応するのだろうという疑問である。

 

 日本にミサイルが飛来し都市圏に落ち人的被害が少なく相手が直ちに誤射だと言ってきたら日本はどのように対応するのだろう。その被害の程度によるのだろうか?それとも人的被害が無くとも相手のミサイル発射基地に攻撃を加えるのだろうか?

 もし攻撃を加えたら北朝鮮とどのような関係になるのだろうと皆は想像しているだろうか?或いはどのような対応をするのか決めているのだろうか?何時もの曖昧な取り組みでその場しのぎの対応をするつもりなのか、それともそういった事態に備えて何らかの対応策が既にできているのだろうか。

 既に北朝鮮は核爆弾を保有し、長距離ミサイルの開発に勤しんでいる。そのことは既に公になっていないが公然の秘密事項である。もしその核爆弾がテロ集団あるいはISに渡ったとすれば世界は混乱に陥るだろう。そのことは時間が経てばたつほど確実なことになり、もしそれによって脅迫されたらいくらアメリカと言えど手に負えない事態になるだろう。そういった時期なのである。

 映画や小説のことだろうという人がいるかもしれないが、世界の危機は少しずつ近づいている。あるいは、日本人の限界が既に見えており自分たちの無力さを覆い隠すためにくだらない議論を続けているのかもしれない。

 いくら国際舞台で日本が発言しようとも世界の中で従うものはいないという無力感である。その点では、アメリカも同じ立場に近付いている。いくら強大な武力を持とうとも、テロリスト集団、テロリスト国家が核爆弾を製造し続ければアメリカが制御できる範囲を超えてしまうからである。

 

 そして、今までの武力をかさに着たジャイアン的行動は、多くの国家がその呪縛を逃れたいと考え、アメリカと対等になろうとする中国、ロシアとも手をつなごうと考えている。だから、今のところアメリカに従順に従うのは日本くらいしか存在しないのである。

 そのアメリカも、トランプ大統領の醜聞で揺れ始めている。今の世界のかじ取りをするには分不相応な人間であることは世界中の人間が知っている。今までのレーガンやブッシュが大統領と認められていたのは周囲を固める人間が理性を働かせ適切な行動を取ると思われていたから支持されていただけで大統領の能力が支持されていたわけではない。

 しかし、トランプはそのことを知らないのか知っているのかは分からないが、自分の判断で国を動かそうとしている。それは画期的なことなのかもしれないが、大統領が勝手に行動することで自分の利益が失われると感じる人間がアメリカには大勢いる。その人間たちがトランプに縛りを掛けようとしているのだろう。

 ここ当分トランプの行動に足かせが付くのは間違いない。その足かせが邪魔に思えば唐突な行動を彼は取るだろう。それはまさしく戦争である。いくらアメリカに核爆弾が飛んで来ようとも気にする必要を考えない行動である。

 根拠もなく偉そうなことを書いてはいるが、悪くすれば結末は誰もが想像できるタイプのことである。真逆の結果が出るかもしれないが歴史は作られる。

 上に書いたように、日本ができることは非常に少ない。第2次世界大戦時のように世界のパワーバランスはまだ不均衡だった。その不均衡な部分が有ったからこそ日本はアジアを自国の領土にして大東亜共栄圏などというものを作ろうとしたのだろう。今は、別の意味で不均衡であり、その先に進まないのはやはり日本国憲法が存在しているからだろう。

 理想は理想である。世界の国々が日本の憲法のようなものを持ち武力攻撃を行わないとするなら何の問題もないが、如何せん日本と同様の平和憲法を持つ国が無いのが如何ともしがたいところだろう。

 人間に過剰に武器を持たせると使いたくなるという本質を忘れてはならない。