対 鳥栖 1-2

 雨、昨日の夜から降り出した雨は今も降り続いている。気温は8度。

 昨日の鳥栖の試合DAZNで見た。

 鳥栖戦は、コンサドーレもさすがにメンバーを入れ替えてきた。ある意味総力戦がターンオーバーをせざる負えない状況を作り出した格好である。

 ペトロビッチ監督は、選手を固定することで有名だった。前チームの浦和では、滅多に選手を入れ替えることなく戦ってきた印象がある。

 もしかするとコンサドーレでも当初メンバーを固定する考えを持っていたのではないだろうか。しかし、コンサドーレに図抜けた選手はいたとしても僅かで、選手の実力差はさほどない、もし、能力があり監督が気に入る選手であれば固定して使い続けていただろう。

 しかし、Jリーグが始まりW杯前の中断期間があるため、前半は過密日程が続く、それがペトロビッチ監督の考えを変えさせたのかもしれない。

 憶測だけで書くのはあれだが、選手の疲労を考えればターンオーバーは必要で、これほど短期間で試合数をこなすにはそうでもしなければ故障選手が増えるばかりであるので冷静な監督なら方針を変えてでも対応するのは当たり前である。

 ここまでは試合の感想はなしだったが、試合は、やはりなれない組合せというか、少し前と後ろの距離感が攻撃の時に明らかになった。普通ならワントップに入る都倉選手なりジェイ選手がポストとなり三好選手、チャナティップ選手なりがドリブルで攻め上がる或いは左右に散らすという攻め方をするのだが、今回は、そのワントップと両翼が欠場になったため、その前に預ける組み立てができないため、攻撃時、前の選手は相手のDFラインに吸収されるようになってしまい後ろとのつなぎ役の間の間隔が大きく開いてしまった。それも、内村選手が故障で早々と交代したせいもあるが、早坂選手、兵藤選手、宮吉選手では上手くボールを扱えなかった。

 そのため、どうしてもDFラインでボール交換をせざる負えなかったのだ。そのためのパスミスにより相手にボールを奪われ先制点を許したのは起きるべくして起きたことだった。

 その後、攻め手をコンサドーレは欠いているのに、鳥栖は一点を守り切ろうとし始めた。もしかすると監督の指示ではなく、選手たちの勝ちたいという思いが逆に影響した結果だろう。この光景は、コンサドーレの方で見慣れたものだった。

 1点を守り切れると選手たちは信じていたと思う。これが連敗しているチームの精神である。昔の鳥栖なら一点をとって更に点を取ろうと嵩になって攻めてきただろう。それに圧倒され攻撃もできないまま試合を終えるのが過去のコンサドーレだった。

 しかし、今は違う。これまで幸運にも恵まれたが順調に勝ち点を伸ばし、この試合に負けたとしてもまだ土俵際に追い込まれていない心の余裕があった。

 負けるなどという感情もなく、得点を取ろうというチームの意思が見て取れた。選手交代でジュリーニョ選手、荒野選手を入れたことがチームを活性化させた。更に何といってもコンサドーレには福森選手がいる。もし、FKやCKのチャンスがあれば何となく得点が入るのではないかと期待はあった。

 それが本当になるとは、CKの流れの中からジュリーニョ選手が得点を決め、更に逆転できるとは夢にも思わなかったのは内緒である。勝てばよかろうなのである。

 見事が逆転で勝利を治め何と順位は3位に上がる。しかし、これもチームの調子が上向きであるからのことで、何時か調子を崩すことがある。それで復活できずに監督交代やJ2陥落するチームは多くある。

 勝っていることに満足できなくてどこかに恐怖心があるのは、そういった事を見てきた故でもある。調子を崩したときほどチーム力が試される。鳥栖との試合を見て一番思うことである。