サウジアラビアの事件で明らかになったこと

 晴れ、太陽が昇るころは氷点下だったが今は1度くらい。本格的に寒さが厳しい。

引用 読売新聞(https://www.yomiuri.co.jp/world/20181018-OYT1T50133.html) 

トルコのサウジアラビア総領事館でサウジ人記者ジャマル・カショギ氏が殺害された疑惑で、トルコの複数の地元メディアは17日、トルコ当局が入手したとされる事件当日の音声データの内容から、カショギ氏が「7分間で殺害され、尋問はなかった」などと殺害された場面の詳細を報じた。

 サウジ政府が「尋問中に死なせた」と結論付ける方針だとする米CNNテレビなどの報道と矛盾する内容で、状況は混沌こんとんとしている。

 トルコの地元メディアによると、カショギ氏は総領事館に入った直後に殴られ、薬物を投与されて殺害され、その後、法医学者が遺体を切断したという。殺害されるまでの時間はわずか7分だったとされる。総領事も立ち会っており、声が録音されているという。

 この事件、最初音声データは、アップルウォッチで録音されたと報じられたが、それが不可能と報じられたのちそれがどうやって録音されたか不明になっている。

 一説では、トルコの情報機関が設置した盗聴マイクによるものという噂がでている。こちらで想像すると、被害者が身の危険を感じており、用心のために自分の体に盗聴マイクを仕掛け、領事館の外に奥さんが待機していたとしているのでそれを録音していたと考えるのだが(最初のアップルウォッチのBluetooth機能を使って奥さんが受信していたと報じられていた)、その詳細は明らかになっていない。

 やはり恐ろしいのは、自国民を保護すべき出先の領事館で殺害されたということだろう。何でもありといえばありなのだろうが、これを日本に置き換えてみれば、日本人が他国にある日本の領事館内で殺害されたということなのだから。

 殺害ではないが日本国内でも同様の事件が起きたことがある。「金大中誘拐事件」である。その事件を起こしたのは、韓国の情報機関と総領事館員であった。これも日本国内で拉致して国外に連れ出すという野蛮な行為であった。

 世界には、法で縛られない超法規的な組織が存在する国が数多くある。そういった組織、身分が存在する国は得てしてそういった行為を行う。それは、中国であり、ロシアであり、北朝鮮という国が挙げられるが、サウジアラビアも国王を中心とする王国である。法はあるが法に縛られない仕組みが存在するため得てしてこういったことが起きる。

 しかし、法治国家であったとしても金大中事件に象徴されるように日本国内にも法に従がうことをしない組織は存在する。やくざ組織であったり、右翼、左翼など組織だって法を無視しようという組織である。だから日本が安心というわけではない。


 トルコで起きた事件、色々な点でこのことが公になったのか興味はある。トルコが政治的に西側に反発していることが今回の件が明るみになった最大の要因だろう。もし、そういった関係が無ければ、サウジアラビアオイルマネーに屈していたかもしれない。国際的な世論も、オイルマネーの恩恵を受けている国、アメリカ、イギリスなどは当初から火消しの援護役になっていた。

 いつも正義を振りかざすトランプなどは露骨にこの事件の影響を抑えようとしていることからも世界の権力者の動きが滑稽に見える。世界は、特権階級とそれ以外に益々分離されていくのかもしれない。