香港の姿は未来の日本かもしれない

 晴れ、気温はマイナス5度.日中は暖かくなる予定だが、朝は寒い.

 

 

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 香港で起きていることは、日本に住んでいる自分にとって遠いところの出来事である.今の自分にさしたる影響は無いのだが、今後生まれてくる日本人にとっては対岸の火事では済まされない.

 何故なら、今後中国が今のまま拡大したら世界に与える影響は大きいからである.中国の発展は、西側諸国の勘違いから生まれた.その勘違いとは、安い労働力を利用して中国で物づくりを行っても知財は盗まれないだろうという誤解、更に安い労働力で中国が経済規模を大きくして豊かになれば共産党主義から自然と民主主義国家に変わる圧力が生まれるはずであるというものである.

 実際は、物づくりによりその技術は盗まれ中国独自で新技術を生み出すまでに変わり、更に世界の工場で売り上げた利益は共産党を豊かにし国内で反乱を抑える強固な仕組みを築いたというところである.

 その共産党独裁を支える仕組みはまだ完成に至っていないが、中国国民はその強制的な支配で安心な社会が構築されることを喜んでいる.国内に大きな格差はまだあるが、丁度日本の高度成長期に中流階級が多く生まれたように中国国内で経済発展の恩恵を受ける階層が増えることで国内の不満を吸収できている.

 このことにより世界が見る人権侵害がある中国という視点は、中国国内に住む多くの中国人の視点と異なっている.

 いくら外部から中国の人権問題を取り上げても中国国内でそれが認識されなければ体制は変わりようがない.その人権意識に脅威を感じているのが今の香港の若者だろう.今の自由を奪われる危機感が彼たちを危険な行動に駆り立てている.

 この先、香港の中国に対する抗議が収まっていけば、徐々に中国政府の圧力は香港を事実上の一国二制度とは異なる地域に変えていくだろう.香港内に監視体制が行きわたり反乱分子の行動は完全に把握されるようになるだろう.

 それに対して自由主義側にいる国家の動きは鈍い.中国のお金が世界の隅々まで行きわたり少なからず影響を与えているのは間違いない.

 

 日本のマスコミや言論も、少なからず中国を支持する者たちの影響力が強まっていくだろう.権力や金になびくものはたやすく思想信条を変えていく.人間の弱さの部分を捕まえられ支配される側になるものである.

 今後中国の影響力を見くびることは慎むべきである.未来の日本の若者が自由を奪われることが無いように今を生きる世代の人間がその流れにあらがう行動をすべきだろう.