J1リーグ 第26節 vs 川崎 2-0

 晴れ、気温は1度.道内の一部の地域では地面に積もったというニュースが流れていたが、幸いにも雪が積もることはなかった.

 

 等々力で行われた川崎との試合、家に着いたのが午後2時30分、情報をシャットアウトしてまずNHKBSの録画放送から見ることにした.DAZNの場合再生する時、LIVEで始まるからである.なぜこんなことをしたのかというと、川崎相手に勝利することは考えられず、負けていたらそこから見る気がうせてしまうことを懸念したからである.

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 試合開始とともに前からプレスを掛けるコンサドーレ式のマンマークが機能する.相手の川崎は連戦の疲れがあるのか運動量を抑え気味にパス回しでコンサドーレを翻弄しようとしたらしい.そのため足元へのパスが多くなることでコンサドーレマンマークの選手はその足元に入る瞬間を狙う動きが機能した.

 さすがにランニングされてパスをされるとプレスは簡単に交わされるシーンが多々あるのだが、走る選手と走らない選手のアンバランスさでパスのミスも川崎は多かった.

 そのパスミスや、足元へのプレスでボールを奪うとコンサドーレの攻めが始まり前半開始早々ビッグチャンスを迎えるが最後のシュートがゴールキーパーにふさがれる場面が続く.何時もこのゼロトップマンマークの時は、点数が入らない.この作戦を行った初めての横浜FM戦の時は、駒井選手のミドルシュートが決まり得点を得られたのだが、見事に入らなかった.

 前半の飲水休憩後は、徐々にコンサドーレの選手のプレスの勢いも弱まり川崎ボールになることも多くなり危険なシーンも出てくるが体を張った守りと菅野選手の好守で相手に得点を与えることはなかった.

 

 後半も前半同様にコンサドーレのプレスは続く.川崎の選手もいつもならそのプレスを交わす鋭さがあったのだが、この試合は違った.

 コンサドーレも押せ押せなのだが、得点の匂いがしないため途中交代でロペス選手とドウグラス選手を同時投入する.これが結果的にはまった.川崎もDFは、ジェジェウ選手が強烈だが、それ以外の選手は弱点がある.その部分を前からのプレスからボールを奪うと2人のブラジル人コンビの圧力を抑え込むことはできずロペス選手にシュートを決められる.

 相手が前掛になろうとするところを駒井選手がプレスを掛けてボールを奪ったことがこの得点の切っ掛けになったのは、今まで川崎に敗戦続きだった流れを変えたと言って良い.あれがミシャ監督がボールを奪われたら直ぐに取り返すことを指導している成果だろう.

 最初にコンサドーレが入れたことで川崎側にも不味いぞと思う雰囲気があった.何時もなら先制されても取り返せるというチームの落ち着きを感じさせるのだが、この試合は、ちぐはぐな攻めしかできないため焦りがあったのだろう.そこでコンサドーレのチャンスが生まれる.

 攻めあぐねた家長選手がバックパスをするところを3人で囲んでいたコンサドーレの選手がパスを受けた選手にプレスを掛けるとそれがロペス選手に渡り、ドリブル開始.パスを取られると思わなかった川崎のDFが一瞬遅れて追走する.そこでロペス選手から並走しているドウグラス選手にパス.ゴールに迫るドウグラス選手が更に絶妙な横パスを荒野選手に出してそれを決める.

 ドウグラス選手の横パスはシュートミスという話もあるが、映像を見返すときちんと荒野選手にパスを出したようだ.あれがミスパスになったらなぜ自分でシュートを打たなかったと責められるところだが見事に決まったことで素晴らしいとなったが、あれは上手く行きすぎである.

 

 2点目を入れられたことで、引退会見をした中村憲剛選手が入る.ここから川崎の攻めが続くが、そこをきちんとコンサドーレの選手が圧を掛け続け再三のピンチも菅野選手がスゲー守備で無得点に抑え、Jリーグにおいて川崎相手に初勝利を挙げる.

 

 J1とJ2と行き来してエレベータークラブと揶揄され、上位の強豪相手には勝つことは稀だったチームが今季は、鹿島相手にアウエーホームとも勝利し、そして川崎に勝利するようなチームになるとはだれが想像しただろう.本当にJ1に定着できるチームになっただろうと思うと涙が滲んでくる.これも、ミシャ監督の力だけではなくそれを支えるチーム力が上がった証である.これをこれからも続けることでコンサドーレもビッグクラブの仲間入りができるはずである.野々村社長の大法螺も言葉にすることを続けることで叶うことを証明して欲しい.