コロナであぶりだされること

 晴れ、気温はマイナス2度.旭日がまぶしい.高気圧が北海道上空に掛り北寄りの風が吹き込む寒い日が続く.雪といい寒さといい冬が来たなと感じる.

 

 Gotoトラベルが札幌、大阪が対象から外れることになった.札幌市内は、クラスターが起き、その中に大きな病院が含まれており、このまま感染者が増えれば医療崩壊の危機が訪れる可能性が高くなる.それを防ぐ意味でも少し人の流れを制限する施策が必要である.

感染過去最多の水準、「助かる命が助けられなくなる」…厚労省助言機関 : 医療・健康 : 読売新聞オンライン

 政府の中に新型コロナウイルスに対する助言機関がどれほどあるか判らないが、その助言を上手く受け入れられているのか心もとない.

 感染症対策の基本は、接触の機会を減らすことが重要である.その次は特効薬ということになる.特効薬が無い今、接触回数を減らすしかない.

 そこで出てくるのが経済である.人が生きていくためにはお金が必要である.それが持続することが重要である.いくら一時金を支給しても事業が継続しなければ従業員は働く場所を失うことになる.一時金は経済を回すことにつながらないカンフル剤のようなもので将来を保証するものではない.

 接触の機会を減らされて困るのは、まず第一に接客を伴う飲食業である.彼らは、自分達の生活のために営業を続ける.しかし、感染対策が取られていない場合、そこから感染者が増加し、結局は未来の食い扶持を失っていることに気付かない.目の前にある利益を確保することが第一優先で有ればその先の未来を見通せない.

 

 新型コロナウイルスは、ある意味人をふるいに掛けているようなものである.笊の間からこぼれていく人たちに容赦はない.コロナに感染する人もしない人であっても目からすり抜けてしまえば同じことが起きてしまう.

 その目から零れ落ちた人を救い出すのが国も役目でもある.そのために税金を納めているのである.

 今回のコロナ過は、人が試されると同時に国自体も試されていると言える.国民を大事にしない国はいつか滅びる.それは、自明のことである.