LINE問題の続き

 曇り、気温は1度.夜中に霙或いは雪が降ったようだが、その様子は殆ど無い.雪解けは確実に進んでいく.

 

 昨日の続きを書く.

mainichi.jp

 LINEに登録された個人情報が中国で閲覧できるようになっており、更に動画、静止画などのデータが韓国のサーバーに保管されたいたと報道された.

 ここで問題となるのは、個人の情報のアクセスができるできないではなく、日本国民のキーとなる情報をLINEを通じて行おうとしていた国や地方自治体の問題である.

 LINEのサーバーを経由して、マイナンバー、戸籍謄本、抄本などのデータを発行するなど情報ツールとして利用しようとしていたことである.

 もしそういった情報のやり取りを国が行おうとしていたなら、当然セキュリティ上の懸念が無いような状態で行わなければならないわけである.そういったことを確認しないまま突き進んでいたところに問題がある.

 LINEでの公共サービスが謳われ始めたときに懸念していたのは、企業のルーツ的に日本に本拠を構えていなかったことにある.LINE以外にもGAFAと呼ばれる巨大企業のアプリもあり、そちらも同様に個人情報の収集を行っている.全く同じことを行っていることも事実である.しかし、それはあくまでも個人が自発的に登録したことであり、本来のキーとなる情報のやり取りを許すことではない.

japan.cnet.com

 上記の記事に今回の件は詳しく説明されているが、LINEは営利企業である.自分たちの事業がスムーズに進み、更にこれから大きく飛躍するためにグローバル企業となるために開発拠点を外国に置くという判断も正しい.中国から個人情報を閲覧できるようになっていたり、データが外国にあったとしても不思議はない.そのことを情報公開していなかったことはいけないことではある.

 もし、今回の件で問題となるのは、そういった重要な情報を公開せずに国や地方公共団体に利用を進めてきたことである.LINEの説明を一方的に受け、情報漏洩が少なくとも無いことを信じてシステムを構築してきているのに、急にそういうことがあったと説明されれば、これまでのサービスを行ってきた側は、対応に苦慮することだと思う.

 最初に言ったように、個人が管理して情報提供を行うのは、少なくとも問題はない.問題なのは、その範囲が自分の管理できないところにある国や地方自治体にあるデータが漏れていたかどうかである.

 少なくともLINE側の説明は、本当のことを言っているようには感じない.アクセスできる範囲を制限していたと発表していたが、本当にそうだったかは確かめようもない.どこかに真実をぼかそうとしているのではないかと疑わざる負えない.

 

 今後LINEを使用した公共サービスは、取りやめるべきだと思う.それが便利さを奪うことであっても一私企業にそれを任せることはやめた方が良い.