曇り、気温は19度.オホーツク海にある高気圧と北海道上空の低気圧が連動して冷たい風をせっせと北海道に送り込んでいる.本来なら一番暑い夏なのだが、秋風のような冷気をもたらしている.冷夏というほどではないが何となく秋を感じさせる.
三井物産、三菱商事が出資しているサハリン2.ロシアは一方的に新会社を設立し経営権を奪う形となっている.日本の2社はこの事業に多大な投資をしており、事業も漸く軌道に乗ったところだった.しかし、ウクライナ戦争が起き、西側諸国の経済制裁からシェルが撤退し残ったのは日本企業のみで更に強制的にロシア資本になってしまっている.
日本の2社にとって撤退も参加も極めて厳しい判断が必要で、このままロシアに協力していると経済制裁の関連から西側諸国から何らかの制裁を受ける可能性もあるためである.
日本も天然ガスや石油の輸入に占める割合が増加していたところなのでできるなら資源を確保しで上手くやりたいのだが、そんな簡単なことではない.
中国への対応は、日本の外交能力では不可能に近い.外交というのは駆け引きであるから何らかの材料が必要である、北風と太陽どちらも手にしていなけれなたち迎えない.今の日本には何もない状況だし、中国側には武力という北風と中国国内の生産拠点という太陽がある.それを見せつけられて交渉を行うなら、日本は退席するしかない.今回は中国側が退席したらしいが、次の次は何もないに等しい.いわばアメリカ頼りで有り、アメリカの行動を支持するしかない.
中国は、今不動産バブルの破裂により大きな岐路に立たされている.しかし、中国の国内経済は所謂ブラックボックスに覆われておりその負債は中国国内の問題に矮小化できる.いくら赤字が膨らもうとも中国国内でその負債を隠蔽すれば他の国は黙ってみているしかない.いくら中国企業の不良債権が増えようともそれは国内問題であり、影響の受ける部分は外国企業との取引をしている部分だけである.その影響が出ているのは、中国スーパーリーグの外国人選手に対する高額な契約金の停止などに現れているだけである.他の国は中国の内情に手出しできない.
それが、今の日本との違いである.日本国内が不景気になり日本企業が不良債権を抱えれば、その事実を世界に公開しなければならない.もし、それが企業経営に影響があるとされれば外国から格付けされ信用を失うことになる.日本企業で日本国内の出来事であっても世界から監視されているという状況である.
話は逸れてしまったが、中国は巨大なブラックボックス社会に変貌しようとしている.国内で何が有ろうとも厚い壁で情報を遮断し、中国の利益になるように行動を続ける.何物から影響を受けない存在になろうとしている.
今は、台湾を自国に引き入れようとしているが、台湾の技術力を吸い取ってしまった後は、台湾という存在を無いものとする未来はだれっもが想像できる.利用価値がある今だからこそご執心なだけである.