統一教会問題

 曇り、気温は4度.昨日の夕方から気温は下がり始め朝方が一番冷え込んだ.このまま気温は左程上がらなく一日が過ぎるようだ.

 

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 マスコミは、この問題について詳しく報道しているが、結論はそんなに簡単ではないというところに落ち着いている.

 日本国憲法では色々な自由が謳われている.

第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
第二十条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
② 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
③ 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
② 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
② 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。
第二十三条 学問の自由は、これを保障する。

 憲法改正の議論が起きているが、それが改正されない限り現行の憲法の条文が唯一無二のものである.その中で国民の自由の権利について書かれているのは、19条から23条で有る.

 マスコミの報道も言論の自由で保障されているため如何なる報道も国民の不利益にならない限り保証されている.その分で言えば憲法の自由を守ることがマスコミの存在を許すものでもある.その自由の一つである信教の自由についてこれが簡単に政府によって制限されるなら言論の自由も制限されることになる.そういった認識から宗教に対して強い圧力は掛けられないのではないかと思っている.

 そのことは、過去にあったオウム真理教が一つの例になる.オウム真理教は教団として大量殺戮事件を引き起こし多くの犠牲者を生んだ.そのこと一つをとっても宗教法人として存続することは無理なことである.その結果日本で初めて宗教法人に解散命令が出た事案である.

 日本には無数の宗教法人があり無形有形に係らず存在する.更にその宗教法人に対して特別な計らいで税金負担を免除している.そのため宗教法人の衣を纏って営利活動を盛んに行う宗教法人も出てくるわけである.ただし、確かに地方にある無名の神社仏閣を持つところが無数にありその地域の住民の信仰に寄与している部分があり、全ての宗教法人の特権をはく奪したなら消えてしまうところも無数にあるだろう.その無数の神社仏閣を保護するための法律とも言える.

 しかし、その善悪を区別することができない故のため曖昧な運用にせざる負えなくなり、更に営利活動で資金を潤沢に持つ宗教法人は政界に入り込み自分達に有利なように計らってもらう活動をするため事態は複雑化する.

 今回の統一教会問題は、宗教の衣を被った集金マシーンだったことである.宗教といいながらその教えは信者に如何に献金させるかに絞って活動していたことである.この宗教の教えは信者に献金させるための理由を繕うために出来ているわけで、宗教の体をなしていないものである.

 宗教の体をなしていないものが本来の宗教であるはずもなく、その名を借りた行為に対して被害を受けた人を救済するのは国として当然のことである.解散命令を出すのは当然のことである.

 しかし、そこで問題となるのは、悪意を持って信者を勧誘した者と善意で信者を勧誘した者の区別が上辺だけでは見極めることができないことである.そこを明確に区別し判断できることは不可能なため誰も罰することができない状況に陥る可能性がある.更に解散命令が出た後そこで生計を立てている大勢の信者が路頭に迷うことも問題になる.そういったことも併せて今まで野放しにしてきて自分達も甘い汁のおすそ分けを貰っていた政治家の責任は重い.