ドイツでクーデター事件

 曇り、気温はマイナス6度.空はまだ暗い.

 

www.asahi.com

 ドイツで起きたこの事件、ある意味狂信的集団が引き起こした事件で有る.日本でも過去オウム真理教が引き起こしたクーデター計画が記憶にあるが、こちらのグループも狂信的な思想を持ち行動していたようである.

 今回の新型コロナウイルス感染症で反ワクチン、反マスク派の行動が目立つが、その部分だけで落ち着いていれば良いのだが、その中に扇動家が混じり国家を混乱しようとして活動している人間もいる.自分達の利益のためにその活動から入り込みやがてそこに集まった集団を洗脳して自分達が目指す活動を行う集団に作り替えることである.

 こういった一見反社会的活動に見えない行動が取っ掛かりに成るとそこに加わる人たちは軽い気持ちで加わることが多い.自分は積極的に活動するのではなく少しだけと思っていたはずなのが、いつの間にかSNSに目覚め情報を漁り、自分の考えの元となる集団に近付いていく.SNSを見ていると反マスク、反ワクチンを訴える人たちはある意味、その先に今回の事件のようなクーデターを引き起こす一歩手前のように映る.

 

 宗教もそうだし、ある目的で集まった集団もそういう傾向がある.例えば、既に解散したと伝えられるシーシェパードもそういった過激な行動を取る集団だった.最初は、鯨やイルカなど海洋の哺乳類を保護するための団体だった.しかし、その数を増やすうちに力を付けるようになり過激な行動を取り始め最終的にはそれが目的の団体になってしまった.思想が先鋭化すればするほどその集団は暴力的な行動を取るように変貌してしまう.

 社会が何かのことで混沌化し、不穏な空気に包まれるほど人は、自分を守ってくれる集団にすり寄ろうとしてしまう.心の弱さを守ってくれるような人、あるいは集団なら盲目的にそれに従ってしまう.その人、集団が善良そうな皮を纏った悪意を持つものでもそれを気付くことは少ない.

 世界は間違いなくそういった空気を纏い始めている.そんなことが起こらないだろうと思っていても、渋谷の交差点に訳もなく集まってくる集団が何かの切っ掛けで暴動を起こすようなグループに変動してしまう可能性も無くはない、切っ掛けは些細なことであるのかもしれない.今の大衆の中にはそういった暴力を振るうチャンスを待っている人間が入り混じっていると思う.

 大衆の無目的なエネルギーを発散させるものがマグマのように溜まっているとしたら、その噴火の時に日本の政治は対応できるのだろうか、はなはだ疑問である.