大雨の宮城スタジアムで行われたアウエーの試合。途中雷雲の影響で1時間半の中断を挟み午後5時過ぎに試合が終わるという選手やサポーターたちにとって別の試練の試合だった。
この宮城スタジアム、W杯の試合会場として建てられたが交通の便が悪くその後中々試合で使われないという残念なスタジアムとなったが、芝生の質は最上級であった。あの大雨の中、芝生に水が浮かばず試合ができるほどの立派な芝である。できるなら札幌ドームに使いたいところである。
前半はお互い雨の影響かお互い良いところと悪いところが目立つ展開。試合の流れとしては中断を挟みながら守備に重点を置いていたように感じる。相手の仙台はホームということで前に出るかと思えばそうでもなくコンサドーレの攻め込むところで裏に蹴る戦いを繰り返していた。最初はコンサドーレも守備への戻りが早く最後の最後で相手のシュートを止めてきたのだが、前半終了間際に高嶺選手が芝生で滑りそこから仙台にパスをつながれゴール前で跳ね返せたところをミスしてシュートを打たれる。菅野選手の正面を抜かれて得点を入れられてしまう。この辺りの失点は本当に痛いところで合った。
後半は、仙台もこの天候を鑑み1点を守り切ることに舵を切る。ゴール前を固めれば今までのチームなら中々得点できないことを経験しているのだろうと思うが、コンサドーレのことを脇に置いて言えばJ1では通用しないチームと思う。当然今のコンサドーレもJ1に昇格できるチーム力は無いことを付け加えておく。
その相手が引いたところでコンサドーレはボールを回すが中々シュートまで行けない。今までの状況から言えば相手が引いて守られると勝ち目は乏しかったが、この天候がコンサドーレに味方したと思う。それは大雨が視界を悪くしていたところだろう。
右からの田中克幸選手のクロスをファー寄りに居た宮澤選手が相手選手と競り合いごちゃごちゃしたところでヘディングで折り返したところをバカヨコ選手が頭でゴールを決める。この辺り岩政監督は首の皮一枚つながったというべき。本当に寂しい。
この試合は、中島選手、原選手、木戸選手と若手が先発で起用されたが、中島選手はポストプレーができず、原選手も何時もの思い切りが出ず、木戸選手は上手くボールを落ち着かせられなかった。若手選手はまだまだチャンスがあると思うが、そろそろ他の若手といわれる選手は結果を出さないと夏に補強される選手の代わりにどこかに放出される運命となる。チャンスはめったに来ないのにそれを偶々連続で生かした選手が結局生き残る。どんなに素晴らしい素質を持っていても試合でそれを生かせなければ生き残っていけないところがサッカーである。その辺りで言えば今レギュラーで出ている選手はそれを生かしてきた選手である。
それにしてもコンサドーレの若手は高嶺選手の大卒トリオ以来、悉く前に出てこなくなってしまった。あの頃が本当に懐かしく思う。
ということで首の皮一枚となった岩政コンサドーレ、次のホームで勝たなければ間違いなく今季の昇格は厳しいものとなるだろう。