不可逆的変化

 晴れ、気温はマイナス10度.昨日の日中はプラスとなりアスファルト道路の雪は融け路面が出た状態になった.

 

 アスファルトが顔を出すと太陽光の反射で更に雪が融ける.それは今の北極、南極の氷河が融け出した状態と同じである.一度、バランスが崩れると今まで平衡状態だったものが、次の平衡状態に向けて加速度的に向かっていく.

 だから、現在の北極、南極の氷河も融解と氷結のバランスが保たれるところまで一気に進む.それは、抑えようもない.その次の平衡状態が人類にとって生活できる環境のところで留まることを祈るしかない.

 今のところ北極、南極が完全に氷の世界から抜け出すことはないだろう.しかし、相当量の氷河は海水に溶けだし、海水の塩分濃度や海水温度を変化させるので、それにより地球環境に大きな影響を与え続ける.そのスパンは人類が誕生した年月よりも長いかもしれないし、あるいは、人類にとって危険な領域の変化が短期間(それでも人の一生より長い年月)で訪れる可能性がある.

 今の異常気象は、人類が産業革命を起こした時代の影響が出てきているわけだから、100年以上経ってその影響が人の生活を脅かすまでになったわけである.

 氷河が融け出した影響は、そう考えれば次の100年後、すなわち2100年頃に結果が出るわけで、今よりは当然異常気象の規模が強烈になっているだろうことは想像できる.

 自分より孫、ひ孫、その後の世代のために影響を少なくする試みが人類規模で行わなければならないのだが、現実はその方向に向かってまっしぐらである.

 はたしてその未来に気付いてどれだけの人が行動を起こせるか?