吹雪

今日は、頭上だけポッカリあいたように青空がある。それ以外は曇り空である。外は、寒い。 昨日は、一日札幌市内にいたのだが、札幌は強い風と雪が舞う吹雪の状態だった。道行く人は、突然の風と雪に戸惑っているようだった。 昨日は、自分の青春時代を思い出させる日だった。或いは、その青春時代を懐かしむことは今まで無かったからかもしれない。 そう言えば、自分が本当に尊敬できる教師には、とうとうめぐり合う事は出来なかった。もう既に学校に熱血教師と言うものは存在しなく、TVの世界にしかいなかった。 その頃の自分の教師は、幾多の本だった。その分野は様々で、貪り読んだと言ってよい。  少なくとも自分の人生に影響を及ぼした半分以上は、読書であり、教師は、自分に何の影響をもたらさなかったと断言できる。  それは、自分が教師を遠ざけていたのか、それとも教師が自分を遠ざけていたのか良くわからない。それが何だったのかも良くわからない。 もしかしたら自分がTVの熱血先生のドラマに毒されていたのかもしれない。何か教室で問題が起きれば、われらがヒーローの熱血先生が、自分たちを守り助けてくれるのだと思っていた。 しかし、そんな架空のヒーローがこの世に存在するはずも無く、存在するのは、生身の人間としての教師が存在するだけである。 教師という人生の中で、どれ程の影響を生徒に与えられるかといえば、普通は一握りの数だけだろう。  そういった臭いドラマを見て涙していた自分は、その時は純粋だったのだろう。