王さんの記録

 曇の多い晴れ、気温は19度と昨日よりも暖かくなっている。

引用 スポニチhttp://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/09/12/kiji/K20130912006602030.html) 

ついに大記録に並んだ!ヤクルトのウラディミール・バレンティン(29)が11日、広島戦の6回に3試合連発となる今季55号本塁打。1964年の王貞治(巨人)、01年のタフィー・ローズ(近鉄)、02年のアレックス・カブレラ(西武)が持つシーズン最多本塁打プロ野球記録に並んだ。チーム122試合目での到達は史上最速で、残りは22試合。12日の同戦(神宮)で「聖域」とされる49年ぶりの記録更新に挑戦する。

 自分の頃野球と言えば、王、長嶋だった。長嶋さんが陽だったのに対し、王さんは孤高だった。更にあの一本足打法は、洗練されており、あの姿勢で微動だにしない姿は、まさしく水辺に佇むフラミンゴである。

 その姿にあこがれて、草野球で一本足に挑戦してみたりしたが、到底無理であった。懐かしい思い出である。

 その王さんの記録が抜かれようとしている。当然今季導入された飛ぶボールが影響していることは間違いない。王さんの時の試合球は、その当時統一球では無く、主催する球団が揃えたボールであったはずで、ホームランを打たれたくなければ、当然自分たちも打てないが、飛ばないボールを使用しても良かったころである。それでも確か、反発係数は計っていてある範囲があったはずである。

 残る22試合で一本でも出れば、日本プロ野球記録が塗り替えられる。その記録が塗り替えられることが日本人にとって屈辱だったのかもしれないが、今まで、新記録に迫った外国人選手に対して、ホームランを打たれないような投球を行い、それを見ているプロ野球ファンが支持していた。そういった時代を経て、今がある。

 日本記録を作られるという事よりも、日本記録を打たれた投手、チームとして記録を残されたくないという思いがあるのだろう。急に、四球が多くなる。それがずるがしこい野球であり、それを是とする風潮が昔からあった。しかし、この夏の高校野球で、ファールを打つことで相手を弱らせたり四球で塁に出ることが、今までなら推奨されていたのに、今回は卑怯であるという風潮に変わった。それも日本人の気質が少しずつ変化している表れだろう。

 正々堂々と、観客の前で勝負してこそプロ野球のだいご味であるし、日本記録を作らせまいとするなら、投手の技巧で正々堂々と打ち取ってこそ美学がある。

 

 そうして、偉大だった王選手の記録と共に、古い考えが消え新しいスポーツとしての在り方が生まれて行く方がこれからのプロ野球にとって良い事だと思う。

 

 今後、バレンティン選手が作った記録を抜こうと日本人選手が自由に頑張れる材料になるはずである。