日中関係

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引用 毎日新聞http://mainichi.jp/shimen/news/20140227ddm002040098000c.html) 

日中戦争時に強制連行され日本で過酷な労働を強いられたとして、中国人被害者や遺族が26日、日本コークス工業(旧三井鉱山)と三菱マテリアルを相手取り北京で起こした訴訟は、裁判所が受理すれば中国で初めての強制連行訴訟となる。原告団には北京市や河北省、山西省上海市の弁護士もおり、訴訟は中国各地に広がる可能性がある。中国側は歴史認識問題での日本政府の対応を見ながら、受理の可否を判断するとみられる。

 日中友好関係は、戦争を経験した戦後世代が結んだものである。その後、その関係を続けてこられていたのも両者に戦争を知る世代が居たからだろう。

 しかし、今の両国のトップに戦争を知る世代はいない。しかもお互い自国の利益を守るために動き始めた。そこにあるのは友好では無く如何に自国の利益を多く獲得するかである。

 守るべきものは国民では無く、国益である。中国でいえば共産党を核とする支配階級を守りながら自分たちの利益を最大限えることであり、日本でいえば、国の名誉を守ることが自分の名誉を守ることであると考える人たちである。その中で自分たちの脈々たる血の流れで築き上げられた一種の特権階級としての利益を守るという事にもつながっている。

 そこにあるのは、力であり知の勝負を日中間で競っているのである。それは、一種のゲームを繰り広げているという方が判りやすい。自分たちの手札を使い、ありとあらゆる手段を使い相手を打ち負かすことを競うゲームであり。相手がこの地上から消え去らなければ終わりが無いゲームでもある。

 その中で、我々が経験で得てきた中国との外交は、相手が急速に力を蓄え始めたと同時に形勢は逆転した。今まで日本の受け身であったものが、受け身だけでは無く技を仕掛けてきているということだろう。

 もうこの国を押さえつける国は世界中でどこにもないだろう。更に数十年先日本が高齢化社会に突入すれば武力では立ち行かなくなる。その時は、極東の島国として生きながらえるか、それとも核武装をしてハリネズミとして生きるしかなくなるだろう。

 その時までに、中国がなだらかな権力交代があるのか、それとも大きな内乱が起きて国内が分裂するのか不明であるが、間違いなく今の日中関係を維持することは不可能だろう。そこまで、日本人が狡猾な政治や動きができるかと言えばできないだろう。

 この先に成人し日本を背負って立つ若者たちこそが唯一の頼りでもあるのだが、果たしてこの先の難局を乗り越える指導力を持った人間が生まれてくるのだろうか。