消費税

 晴れ、気温は4度。朝方は零度くらいだった。

 4月以降、消費税が上がり、結構物の値段が上がった。便乗値上げとは言わないが、以前の値段が内税表示になっていたのにもかかわらず、その表示値段に対して外税が加算されて実質値上げしている格好である。

 確かに品物に付けた値札をはがして新しい値札を付けること自体経費に成り損失に成る。その手間を省くことで経費節約になるという考えだろう。しかし、消費者にとって少し割り切れないというのが本音である。

 例えばスーパーも、今後の消費税還元セールに備えて、商品の値段が相当高い。不当な表示を辞めさせるために公取に指導されているのだろうが、今の時期に購入して後でセールに成り3割引きで売られていたりすると悲しいものがある。だからと言って、何時もスーパーに通っているわけでは無いので買い時に苦しみ買わないことに成る。

 そういった買い時を逃すと、今度はその店で買う事が何時も惜しくなる。その点で割り切った、「しまむら」などの方針は素晴らしいと思う。安売りセールも対象が何時もスーパーに来店している客層という事なのだろう。ある意味そういった何時もの客、たまに来る客相手という割り切り方も商売には必要なのであるから致し方ない事でもある。

 ただ、セールの時期しか客が増えない店というのも何となく寂れた感じがしてしまうので、その人の流れを呼び寄せるためにセールが週末に合せて行われるので、月から水までは平常価格と覚えておけばよい。

 これとは別に、紳士服の閉店セールも商売上の重要なツールなのだろう。聞くところによると3万4万のスーツの仕入れ値は10分の1らしい。薄利多売ならぬ厚利少売である。その売れ残った品を整理するのが閉店セールで、その整理が終わればまた開店セールを行うことになる。更にチェーン店を多く持つ所は、その在庫の回転を如何に効率よく行うかが儲けにつながるわけである。

 商売は、そう言った流れを読む力が無ければ成り立たないし、経営者にはそれが求められる。上に書いた、内税の商品に外税を経費節減のために掛けるというのも、あからさまにそれが消費者に見抜かれてしまうと信用を失う事につながる。便乗値上げに成りその一時は儲かるかもしれないが、長い目で見れば大きな損失を蒙ることに成る。

 流しの睡眠商売のように一月程度で店じまいするなら問題ないだろうが、そんなことで将来の利益を失う事に通じることを認識していればそういったのは本当の儲けに繋がらない。

 でも来年には、また消費税が2%上がり、また事務作業が増える。今回の2段階の消費税だが、政権与党への打撃を減らすための政治家の浅知恵である。結局のところまた付け替え作業が発生し、反発を食らうのは必至だが、それに代わる政権野党がだらしなさ過ぎて何の意味もない。

 それでも、消費税アップの反動は、今日報じられた60歳以上が国民の4分の1という話と合わさり、余計に財布のひもが固くなることは間違いない。絶対買い控えは起こると考えて商売を行う人はそれに備えるべきだろう。